ー談話ーラスタ・ラブへようこそ~【Ⅰ】5

ーラスタ・ラヴー

悠「ちぇき」

翼「ちわ」

澪「うす。」

悠「外ヤバイは熱地だぞ。クーラードリンク必須だわ。」

澪「はは、悠のクーラードリンクはアルコールじゃないのか?」

悠「否定はしないよん。けど今日はバージンブリーズもらうわ。」

澪「珍しいな」

悠「たまにはさっぱりとね。ちゅーか、美喜さん。一言くらい喋ってくれません?」

美喜「変態」

悠「ひど…」

翼「今度はなにやったんだ?」

悠「今度「は」ってなん「は」って、第一なんもしてない。未遂だ。」

翼「やろうとはしたんだな。」

悠「にゃーん。にっしても暑い……なんかこう涼しいことしたいな。」

澪「涼しいこと……」

翼「プール」

悠「ホラーゲーム」

「「……」」

翼「外にでようぜ?」

悠「めんどくさいぜ」

翼「いや、めんどくさいって…ほら、プールとか楽しいだろ。皆と遊べるし…」

悠「水風呂でいいんだぜ」

翼「なら…遊園地とか」

悠「建物の中が好きなんだぜ」

翼「なら、映画とか」


悠「映画はひとりで見たい派なんだ…ぜ☆」

翼「……集団行動とれないか?」

悠「めんどくさいだぜ☆」

翼「だぜ。だぜ。うるさい!っか、マジで集団行動とれよ…」

悠「いやー…ほら、俺結局フラフラしちゃうじゃん?だから、はなっからいない方がいいんだよねー。」

翼「そういう言い方…やめろよ…。」

悠「おーすまん。すまん。ちょい説明不足だったな。俺の場合、遊園地とかでもゲーセンにいったりするから他の奴に気使わせちゃうんだよね~。」

翼「お前が一番めんどくさいな…」

悠「いっひっひ。めんどくさいんだよ俺は。だから、めんどくさい事はしないのさ。微妙な位置でボーッとしてたいのよ。」

翼「変なやつ」

悠「不思議とよくいわれるんだよな。変わってるとか、変とか…なんでかな?」

美喜「私に聞かないでよ変態。」

悠「語尾に変態をつけなさんな……。やっぱ暑くなってきたら部屋籠りかな…っで、夜になったら街にでて好きな音楽をききながら散歩。」

翼「…ひとりでか?」

悠「モチのロン。西口公園をひと回り、劇場広場をぬけてメトロポリタンホテルをクルーズしながら駅側に戻ってリッカの店を覗いて、ラスタで休憩~っと」

澪「悠の散歩コースか?」

悠「おぅ。西武デパート側から東口にいくバージョンとかもあるぞ。退屈と時間はたっぷりとあるからな。」

翼「なら誰かと遊べよ」

悠「俺は退屈すると人に会いたくなることはないんだよ。街をうろつくので十分だ。半日も歩いてくたくたになるころには、大抵の悩みは身体から抜け落ちてる。」

翼「今さっき部屋に籠りとかいったくせに」

悠「部屋に籠るのは「昼」だ。「夜」は散歩。無人の街を夜歩く。夜の猫みたいに路地から路地を足音をひそめてうろつく。街の灰色ゾーンを出たり入ったりを繰り返して……もしかしたら、俺はこの街のストーカーなのかもしれないな。」
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