ー談話ーラスタ・ラブへようこそ~【Ⅰ】5

ー小鳥遊邸ー

真桜「それで…なんで猫がいるなの」

悠「池袋、秋葉原のゲーセン網羅してたら遊びすぎて夕飯食いそびれたから、うちに連れてきた」

鈴猫「はは…いっぱいぬいぐるみとってもらっちゃった。」

真桜「……え、ブッさしていいのかなの?」

悠「どこをどうそうしたらそうなった?!」

真桜「いや、猫の至福面にイラっとしたなの。」

悠「せめて小声でいえ」

真桜「っで、猫、ずうずうしく夕食を食べていく気かなの」

鈴猫「うっ…」

悠「や~め~れっての俺が作るからいいだろ。」

ナデナデ

真桜「むっ…」

鈴猫「(なでなでいいなぁ。)」





ー台所ー

悠「……(さーて、お茶碗三杯分のお湯を沸かして)」

トントントン…
さくさく…

悠「……(茄子と油揚げと茗荷の味噌汁にするか…出しは煮干しじゃ無く昆布のやつがあったからそっちをつかって…)」


鈴猫「悠って料理始めると静かになる人?」

真桜「そうだななの。」

鈴猫「手際いいよね」

真桜「普段はなにもしないけどななの。やりだしたら何でも正直上手い下手の次元じゃねーなの」


悠「(こんどは大根五センチを薄い銀杏きり、人参を四分の一本を薄い半月にきゅうり一本はななめ薄切りにして…塩を小さじ一ほどふってなじませておく)」

ザーッ…
ざくっざくっ…

悠「(ほうれんそうは根元に泥がたまるからもう一回根元をよくあらって…ざく切りに…もやしも洗ってザルにあげておく)」


鈴猫「なんか向こうとこっち離れてるみたい」

真桜「集中してるなの。今ならどんな暴言はいても気がつかないぞなの」

鈴猫「いわないし」

真桜「つまらんなの」


悠「(その間にさっきのきゅうり、大根、人参がしんなりしてるからそのまま水気をよく絞って、こぶ茶小さじ一、酢を適量砂糖少々で味付けて野菜の浅漬けも出来上がり。)」

ストン
トントントントントン

悠「(メインはアレにするか。玉ねぎの根元をつなげたまま包丁を入れてから微塵きりに…っ、玉ねぎが目に染みた。)」


鈴猫「アレ何作ってるの?」

真桜「材料見てわからないのかなの?」

鈴猫「どうせ私は料理できないですよ…」

真桜「ふぅ…玉ねぎを炒めないハンバーグなの」

鈴猫「ハンバーグって玉ねぎ炒めなくてもできるの?」

真桜「作り方にコツはいるができなくはないなの。ひとつにフードプロセッサー玉ねぎを微塵にすると水気が出すぎるから手でやるのが大事なの」

鈴猫「へぇ…」

真桜「……」

鈴猫「?」

真桜「むかつくから先に言っとくなの」

鈴猫「なによ?」

真桜「今回は大目に見るが、次のデートは真桜となの」

鈴猫「なっ!!!」
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