ー談話ーラスタ・ラブへようこそ~【Ⅰ】5

ー鳥市(焼き鳥屋)ー

悠「おっちゃを、ビール瓶でちょうだい。」

優日「あとセセリとレバー焼いてください。」

オヤジ「あいよ。」

悠「モツ系ばっかりとはオヤジ臭いな」

優日「美味しいでしょ?」

悠「うん、美味いね。ビールにあうあう。」

優日「でしょ~。あとパリパリの皮だよね。タレじゃなくて塩で」

悠「そうそう、噛み締めるとジュって脂の甘味がでて塩とマッチしてなぁ」

優日「けど、クニクニの皮は…」

「「タレだよなぁ(ねぇ)」」

オヤジ「渋いねぇ。皮の味わい方を知ってるなんて、ビール一本サービスしとくよ」

優日「わぁ、おじやさん。ありがとう。じゃ、悠ついで♪」

悠「おぃおぃ…人に酌させるのかよ」

優日「とか言いながら注いでくれるんだよね。」

悠「そこまでハッキリいわれたらな。」

優日「って、コラコラ、なに自分で注いでるの手酌は出世しないよ」

悠「現状維持ってのが好きなんだよ。ま、乾杯」

優日「うん、乾杯」

「「はぁ~…」」

優日「どうして、暑い日の終わりはビールがこんなに美味しいんだろうね」

悠「優日がオッサンで飲んべえだからだろ」

優日「オッサンで飲んべえですけべえなのは悠じゃん。」

悠「おっしゃる通りで…」

優日「けど、お酒が美味しく楽しく飲めるならオッサンでもいいね」

悠「……」

優日「なに?」

悠「いや、お前はオッサンなとこもあるけど全然違う者だよ。」

優日「よくわかんない。けどさ、そろそろビアガーデン始まるよね」

悠「あー…そうだな。マルイの屋上なんかはもうやってるんじゃないか?三千八百円くらいで」

優日「夏の風物詩っていったら入道雲にかき氷にビアガーデン」

悠「一般的な女子の思考じゃないけど同意しとくよ」

優日「ね、ね、次はビアガーデンいこうよ。一日水気を我慢していっ~ぱい呑むの」

悠「いいけど。二人でか?」

優日「皆とでもいいよ。むしろ皆とがいいよね。」

悠「まぁ、俺は優日と二人きりってのは好きだけどな」

優日「私も悠と呑むの好き。いろんな隠れたお店に話し聞けるから」

悠「ま、もちろん」

「「友達としての好きだけどな(ね)」」

悠「いぇい、友情にちぇき。」

優日「うん、友情にちぇき。」

悠「っか、今さらなんだけどさひとりでこういう店来るなよ。たまたま俺がきたから一緒してっけど」

優日「だって、焼き鳥が食べたくなったんだもん。ここが安くて一番美味しいし。」

悠「穴場だからな、店は汚いけど……っか、ここも俺の秘密の店だったはずなのに…」

優日「悠の知ってる居酒屋や食べ物屋は私に教える義務があるのです」

悠「なんでだよ」

優日「それは呑み仲間同士だからに決まってるでしょ」

悠「……お前さんにゃまけたよ。」

優日「じゃあ、ここは悠のおごりだね」

悠「いや、その結論はおかしい!」
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