ー談話ーラスタ・ラブへようこそ~【Ⅰ】5

ー宗方フルーツー

悠「なぁ、桐島梓くんや。」

梓「なんだい、小鳥遊悠くんや」

悠「なんで俺は働いてるんだろうな。」

梓「さぁ…俺はバイトだし。」

悠「……客こないなー」

梓「もう少し遅くならないと人通りが少ないから……なんか腹減ったな」

悠「焼き鳥とか食いたいな。」

梓「悠が焼いてくれるのか?」

悠「いや、俺料理とかできないし。あー…あそこ歩いてる娘かわいい。」

梓「……悠は常に女に目を光らせてるな」

悠「いや、俺女嫌いだし」

梓「さっきから、薄っぺらい嘘だな」

悠「HAHAHA~」

梓「ここはひとつなんかジョークか粋な小噺を披露してくれ。」

悠「藪から棒だな」

梓「いいえ、壁から釘です」

悠「フルーツ屋だけに、ブドウを食べて驚いたきょほー!」

梓「それじゃ笑えないな」

悠「紅か翡翠ならもう大爆笑だぞ?」

梓「あの二人は沸点が低いからな」

悠「なら、俺の散歩ルートの中央通の裏路地に工場があってな」

梓「あぁ。」

悠「そこの標語なのか「おれがやらなきゃだれがやる」って看板があるんだけど「だれが」の「が」の点が削られてたんだ」

梓「「おれがやらなきゃだれかやる」…その会社の将来は不安だな。」

悠「お後がよろしいようで…」

梓「なぁ、もしかして他にもネタある?」

悠「梓もすきだな。…ある母親が一人息子がちゃんと留守番できてるかどうか、公衆電話から他人の振りをして家に電話してみたそうだ。「もしもし、お母さんいる?」すると息子は「いらない」って答えたそうだ」

梓「わぁ~ブラックユーモア…」

悠「お後がよろしいようで」

梓「もう一発。」

悠「ふむ、昔夜中に頭が痛くなってな、家に誰もいなくてとりあえず頭冷やそうと思って台所にいったんだ。」

梓「あぁ。」

悠「部屋に戻る気力がなくて冷凍庫から取り出したのをデコに乗せて、広間のソファーで寝たんだよ。」

梓「あぁ。」

悠「そしたらさ、なんか触手に絞め殺される悪夢をみて、うなされながら朝目が覚めてみると俺の顔に解凍されたイカが張り付いてたんだ……お後がよろしいようで」

梓「それ締めにいわなきゃダメなのか?」

悠「雰囲気つくりかな。」

梓「ギャグが染み付いてるんだな」

悠「そうだな。けど、気を付けないと大変な事になるときもある」

梓「というと?」

悠「この前学校のテストでな…ついやっちゃたんだ」
梓「いったい何をした…」

悠「うむ、じつは……」

問:「あたかも」を使って短文を作りなさい

悠答:「冷蔵庫にお茶があたかもしれない」

問:「どんより」を使って、短文を作りなさい

悠答:「うどんよりラーメンが好きだ」


問:「もし◯◯◯なら」を使って、短文を作りなさい

悠答:「もしもし、奈良の人ですか?」

問:「まさか◯◯◯ろう」を使って、短文を作りなさい

悠答:「まさかり担いだ金太郎」

問:「うってかわって」を使って、短文を作りなさい

悠答:「アイツは、麻薬をうってかわってしまった」

梓「お前わざとにしか聞こえないし、本当にバカだな…いや、ある意味もう凄いけど…それでどうなった?」

悠「その日休み時間ごとに黒井先生に呼び出されて説教された。」

梓「当然だな…テストの点悪かっただろ。」

悠「大丈夫、だいじょうぶ。もともといい点なんかとらないから」

梓「わぉ…」
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