ー談話ーラスタ・ラブへようこそ~【Ⅰ】5

ーラスタ・ラヴー

悠「ちぇき~」

美喜「いらっしゃい」

悠「はて、美喜オンリー?」

美喜「ほぼ入れ違いね。澪は買い出しよ」

悠「そかぁ…。なら、ジュネーブたのむ」

美喜「甘いカクテルなんかどしたの」

悠「リッカのところからオレンジ仕入れたんだろ。新鮮なので一杯ってこと」

美喜「なるほどね。ちょっと待ってて。」

悠「しかし、アレだな。」

美喜「なによ。」

悠「美喜と対で話すのってなんか新鮮といいますか珍しいなと」

美喜「普段は誰かしらいるからね。」

悠「そうだな。」

美喜「……」

悠「……」

美喜「……」

悠「会話続かないなぁ」

美喜「キャバと勘違いしてない?」

悠「キャバなら会話のキャッチボールが多すぎてむしろおいてけぼりだ。拳二は楽しそうだけどな」

美喜「行きなれてるのね」

悠「きっとな。俺はどーも向かないが…」

美喜「女好きなのに?」

悠「まぁ、ケースバイケースだ」

美喜「ふぅん…」

悠「……」

美喜「……」

悠「崇がひとりの時ってこんな感じか?」

美喜「似てるわね。あっちは無用なお喋りは不要。アンタの場合は話題が浮かばない。」

悠「サラッと酷くね?」

美喜「共通の趣味が無いんだから仕方ないじゃない」

悠「あるじゃん」

美喜「なに?」

悠「互いにイヤホンマン」

美喜「イヤホンレディよ。それに聴いてる曲がバラバラもいいとこでしょ」

悠「そらそうだねん」

美喜「……その、いい加減な性格直した方がいいわよ」

悠「無理無理。俺の性根はもう完全にねじ曲がってる。どうしょうもない」

美喜「はいはい…」

悠「ところで…花描くんとは最近どんな感じだ?」

美喜「は?」

悠「いや、ちぇき~な感じの話が聞けたらそれを肴にしようかと」

美喜「なんもないわよ」

悠「からの?」

美喜「…なんもないっていってるでしょ。花描とは友達よ」

悠「あ~友達以上恋人未満。あと一歩か。よし、どんなアシストが必要だ?」

美喜「……必要ないし。アンタは人の恋愛事にはなんでそんなに手を出したがるのよ」

悠「愛の堕天使だからな」

美喜「……」

悠「わぁ、信用ゼロな目だ。」

美喜「っで、実際は?」

悠「なんでだろうな。」

美喜「いい加減過ぎでしょ…」

悠「いっひっひ。ま、理由作れってなら……好き者の同士ならちゃんと意思疎通させとかないと後悔しか、しないからな。背中を押してやりたいんですよ」

美喜「……知ったようなこというのね」

悠「いっひっひ。この理由は確かに出過ぎてるな忘れてくれ。」

美喜「アンタねぇ…」

悠「まぁどんな事をしても大切なのは自覚することですよね…。それさえ終わったらぶっちゃけ余計な手出しは不要だし。」

美喜「そうね…。おかわりは?」

悠「うい。いただきやす。」

美喜「ひとついっていい?」

悠「あー?」

美喜「まるで誰かと誰かをくっ付けた後は、自分は居なくても良い……って風に聞こえたんだけど?」

悠「……そんな訳ないじゃん。くっ付けた後からかうのが面白いんだろ~。」

美喜「あっそ」

悠「っか…俺もひとついっていい?」

美喜「なによ。」

悠「もしかして、内心は俺とデートしたいとか?なら、今日にでも朝までコースで」

美喜「寝言は寝ていえ♪」

悠「OK、オーケー。当たってる喉仏にアイスピックの先当たってるから!チクってる!チクってますよ!!!」



ー出入り口ー

澪「なんか入り難いなぁ…」

紅「アレはアレで仲むつましいんだよな?」

澪「たぶん…」
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