ー談話ーラスタ・ラブへようこそ~【Ⅰ】5

ーラスタ・ラヴー

翼「よっす」

ともき「うっす」

紅「ちぇき~」

ともき「紅…その挨拶……」

紅「悠が広めてたから。」

翼「ははは。ちぇき~な。」

紅「なぁ、翼。昨日も崇さん行ったか?」

翼「あぁ、悠と夕飯食っていったよ。本郷さんは……まったく入ってこなかったけど」

紅「本郷は滅私だからな。命令を受けたら一本筋だし」

美喜「本郷はなに考えてるか一番分かりやすくて一番解らないからね」

ともき「どういう意味ですか?」

美喜「考えてる事は崇の事。けどそれ以外はまったく不明。」

翼「仕事は?」

澪「本業は車のディーラー。いつも乗ってるRVとかは崇さん名義で本郷さんの持ち物。副業がリッカのバンド関係の処理からレコーディング、ドラマーまで、Sウルフ関連その他雑務。…けど実際は崇さんの右腕兼運転手。」

翼「何気にすごいな…」

美喜「ちなみにこの店も安く譲ってもらったものよ。」

ともき「何者なんです?」

美喜「わからないわ。学歴も歳も崇に着いてる理由もサングラスを外さない理由も超ナルシストな事も一切不明。」

翼「秘密主義ですか?」

澪「いや、というより会話が成り立たないから解らないんだ。」

美喜「てゆーか「フッ」で話が通じるリッカや崇が変わってるのよ」

ともき「俺もわかるんだけど…」

翼「そういえばもスバルもなんとなく解るっていってたな。なんか、マシンガントークが凄かったって…」

美喜「解んないわ…。」

悠「考えて解らないことを考えるな、頭痛くならぁ」

翼「あ、あい変わらず突然現れるな…」

悠「ちゃんとノックしたぞ。崇は。」

崇「賑わってるな。」

紅「崇さんちぃっす!」

翼「虎狗琥さんは悠みたいに気配消さないんですね」

崇「そんな妙なことをするのはコイツか薫くらいだ。」

悠「摩耶もやるぞ」

崇「……」

悠「だんまりかよ」

美喜「アンタももう少し普通に入りなさいよ」

悠「面白くないだろ?」

崇「疚(やま)しいことがあるやつは堂々とした行動ができないだけだろ」

悠「あのよぅ…お前のひと言はざっくり斬れるんだからやたら刃を振り回すな。」

崇「……」

悠「だんまりだよ…。コノヤロー」

翼「悠は虎狗琥さん相手でも余裕だな。」

崇「翼、それは違うぞ。コイツは目上の者に対する礼儀を知らないだけだ。」

悠「失礼な、相手によってはちゃんと尽くしてるし、お前にだってさんざんへりくだってるだろ。」

崇「ともき、コイツ担任とかにも適当だろ?」

ともき「適当ですね。」

悠「ともきゅんの裏切り者ー!」

翼「はは…まぁ、アレが悠の凄いところなのかな?」

紅「ははー、そうかも。っかあんな態度、悠じゃなかったら俺が殺ってるし。」

翼「……笑顔が怖い…」

崇「ああ、そうだ。翼」

翼「なんですか、虎狗琥さん?」

崇「崇でいいぞ。」

翼「え、あ……ありがとうございます。崇さん。」

崇「あぁ…。」
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