ー談話ーラスタ・ラブへようこそ~【Ⅰ】5

ーラスタ・ラヴー

悠「なぁ、リッカ。」

六花「なにー?」

悠「水上の音楽のCD貸してくれ。なんか知らんが見つからないんだ。」

六花「いいよー。」

悠「さんきゅ。こんど礼にヴェートーベンの音集貸すわ。」

六花「お、やった。」

翼「悠って見た目のわりにクラシックとか好きだよな。」

悠「あはは~見た目のわりにってどういう意味じゃい。」

翼「いや、はは…つい、口がすべった。」

ともき「悠と音楽は切れない存在だしな。二十四時間の何十時間かはイヤホンが刺さってるし。」

悠「音楽は裏切らないからな。暇な授業中、説教中、移動中、読書中、考え事中……あらゆる状況で側に居てくれる。iPodはお耳の恋人さ」

ともき「あきらかに最初の方はダメだろ」

悠「そんな誉めるなよ」

ともき「いっさい誉めてないから」

翼「iPodは中身は?」

悠「アニソン四割、落語二割、クラシック三割、その他一割。」

ともき「悠らしいちゃらしいな」

悠「ちなみにエロゲの曲はかなりドキツイのをいれてある」

翼「誰も聞いてないから」

悠「好きなくせに」

翼「どうしよう…殴りたい」

悠「や~め~て~よ~。ガンジーの生まれ変わりと言われたことのない俺に暴力なんて……翼くんこあい…」

翼「誰がガンジーの生まれ変わり…じゃあ無いのはあってるのか…。」

ともき「まともに話聞いてると疲れるぞ」

六花「つまり、ともき君は普段話し半分にしかきいてないんだねー」

ともき「それで問題ないし」

悠「否定してほしかったぜ…。」

翼「リッカはiPodは?」

六花「あたしはiPodとかパソコン苦手だからポーブルCDプレイヤー派。アナログなんだよねー。」

悠「っか、リッカは自分で弾くし歌うだろ」

六花「イエーイ!あたしの歌をきけー!」

悠「元気なやっちゃ…」

翼「……あれ、そういや悠が歌うところって見たことも聞いたこともないな。」

ともき「コイツ、アンチカラオケだから。」

悠「俺にとって音楽は聞くもの、歌うものじゃない。」

翼「……音痴なのか?」

悠「ジャイアン級にな」

ともき「普通っか、うまい方だろ」

悠「なにをおっしゃるウサギさん。わたしゃドヘタクソでさぁ。」

ともき「キャラがつかめねぇよ!」

悠「俺は胸をつかみたい。」

六花「はい、こっちみないー。」

翼「ナチュラルにセクハラに移行しやがった。」

悠「リッカなら頼めばいけるかなって…」

ともき「発言がギリギリアウトだ。」

六花「ハグぐらいまでならいいよ。」

悠「よしきた!」

美喜「ギュッ…」

六花「ぎゅ~…」

悠「って、おぉい!割り込みかよ!」

美喜「うるさい。静かにしなさい。」

悠「ちくしょう…」

ともき「マジに落ち込むなよ…」

悠「たまには俺だっていい目をしたい。ギュッとしてうなじを観察とか」

翼「お前のセクハラレベルについてけないよ…」
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