ｰラスタ･ラヴｰ

翼「ちわ。」

澪「いらっしゃい。」

優日「こんにちは」

翼「あれ、優日ひとりか？」

美喜「今日は人の出入りが少ないのよね。」

優日「私も帰ろうかなって考えてたところ。」

翼「そうなんだ。」

優日「翼くんは待ち合わせ？」

翼「いや、誰かいると思って顔だしただけ。」

優日「じゃあ、せっかくだし少し話さない？」

翼「そうしようかな。優日はなに飲んでる？」

優日「ハブ酒」

翼「ブッ」

澪「瓦谷さんがひと瓶置いていったのがあるんだ…やるか？」

翼「いや、普通にカクテルで」

優日「なれたらそれなりに美味しいよ。」

翼「ハブはちょっとな…」
澪「ミドリ(メロンリキュール)が入ったからシティ･コーラルだ。」

澪「ありがと」

優日「あ、それ美味しそう。ね、ひと口もらえない？」

翼「口つけたけど？」

優日「私そういうの気にしないから、嫌じゃなかったら」

翼「なら…」

優日「ん…美味し、私もつぎこれください。」

美喜「はいはい。」

翼「優日ってなんか親しみやすいな。」

優日「そう？」

翼「あぁ、なんていうか…」

優日「女子力が低いと」

翼「そう…って、そうじゃなくて！」

優日「あはは。そんなに慌てなくても。」

翼「ｺﾎﾝ…」

優日「私ってあんまり男の友達って多くないんだよね。だから親しい人にはわりと分け隔てが無いつもり」

翼「そうなのか？友達とかいっぱいいそうだけど」

優日「うーん、ほら、私って顔にコンプレックスあるから人見知りがちでしょ。なかなか最初の壁が越えられないんだ。」

翼「そういわれたら初対面の時は…ろくに話さなかったっけ。っか、顔コンプレックスなの？」

優日「だって…見られるの苦手なんだもん」

翼「綺麗なのに」

優日「ありがとう。けど……いつ見たの？」

翼「へっ？あー…いや、ほら最初にここで紹介されたとき、悠が帽子とってチラッと」

優日「翼くん意外とスケベ…」

翼「えぇ？！」

優日「冗談、冗談。」

翼「……ときどき悠に似てるよな」

優日「あ、ひっどーい。あそこまで性格悪くないよ」

翼「けっこう、ズバッというな…」

優日「あ、けど翼くんの事は誉めてたよ。「アイツは変に真っ直ぐなところがあるけど一緒にいて楽しい。ついついちょっかいかけたくなる」って」

翼「悠がか？」

優日「うん。普段はアレだけど二人きりとかだと案外真面目な事話すから。」

翼「ふぅん…あんまり見たことないや。」

優日「悠はある境界まではATフィールド無しだけど、踏み込もうとしたら装甲がビグザム並だからね。逃げ足ははぐれメタル級だし」

翼「わかるけど分かりにくいな…」

優日「オープンに見えてその実、何にも見えないみたいな感じかな…。私は嫌いじゃないけどね。むしろ男友達の中じゃ一番好きかな」

翼「それって…LOVE的な？」

優日「ううん、ライクの方ね。友達以上恋人未満的なかな。だから、翼君のことも好きだよ」

翼「っ…」

優日「どうかした？」

翼「いや…(すげえな天然爆弾は)」