ー談話ーラスタ・ラブへようこそ~【Ⅰ】4

ー大学病院院長室ー

悠「かぁ~…くぁ~…」

柳「起きてくだされ」

悠「ん~…」

柳「Jr.起きてくだされ。」

悠「んにゃ~あと…五分…いや3ヶ月…」

柳「ワンシーズン寝るつもりですか仕方ありませんのぅ……この薬の実験につきあってもらいますか…。いきますぞ。」

ぷすっ

悠「痛っ……ん?をいぃ!!!!!!!なに打った!!今、俺に何を打った!!!」 

柳「ほっほほ。」

悠「笑ってんじゃねぇ!!その注射器の中身をいえってんだよ!!」

柳「落ち着きなされ。ただのビタミン剤じゃ。」

悠「ほ、ほんとうだろうな」

柳「いくら私でもいきなり薬を投与したりはしませんぞ」

悠「現在進行形に寝てるとこに注射したじゃん!!」

柳「さてはて…歳をとると物忘れが激しくて」

悠「このマッド野郎…」

柳「些細なことに目くじらを立てなさるな」

悠「些細じゃねぇよ!!!」

柳「いきなり訪ねてきてここ(病院)に泊めろ。なんて、無茶を快く受け入れて差し上げたのに、その態度は酷いのぅ。」

悠「いいだろ。こうして酒だって持参してんだから。ハブ酒」

柳「まぁ、誤魔化されてやりましょうかの。グラスは無いから湯呑かビーカーどっちがいいですかの?」

悠「ビーカーのが清潔そうなのが不思議だな」

柳「ほっほほ。なんならシャーレも持ってこようか?」

悠「酒盛りが実験になるわ。っか、なんかつまみある?」

柳「レーションならそこの引き出しに」

悠「レーションて、あいっ変わらず食生活ずさんだな」

柳「ほっほほ。点滴とサプリメントがあれば人間死にはしませんぞ。」

悠「勘弁してくれ…せめて固形物を口に入れろ。」

柳「私とて毎日サプリメントではないですぞ。お、そうだ。このスティック食してみてくれんかの?」

悠「このカロリーメイトみたいなのか?」

柳「空ちゃんの新開発での1本で1日分の栄養が摂れる」

悠「へぇ…俺の知り合いにそれ系大好きな奴が居るんだけど…進めてやろうかなアム…………っ?!うっげ……」


しばらくお待ちください……







悠「げほっけほっおえぇっ…おま…これ…なんだ…胃の中……全部出たぞうぇ…。」

柳「くっそ不味いじゃろ。胃に入る前に吐いてしまうんじゃ。所謂失敗品ですのぅ。」

悠「んなもん食わすなーーー!!」

柳「Jrなら平気かと思いましての。ほっほほ」

悠「うぅ…気持ち悪くて怒る気も失せちまった…」

柳「では、ハブ酒でもやりますかの。」

悠「吐いた後に、んな濃い酒呑めるか!」

柳「これはなかなか…独特の味ですのぅ」

悠「シカトで呑んでやがるし」

柳「ほっほほ。ところで、なんでこんな所に泊まりにきなすった?」

悠「……ちょいと、家でごたごたあってな追い出されてんだよ。」

柳「ふぅむ、どうせバスクリン一本使ったり、ファミリーサイズのアイスボックスをひとりで食べたり、シンク一杯にゼリー菓子作ったり……しょうもないことをしたんじゃろ。」

悠「正解も含まれてるけど。なんで俺がやったこと全部知ってんだ…。」

柳「ほっほほ。ただの勘ですじゃよ。」

悠「やっぱアンタ稲葉のジイサンだよ…いろいろ似てるわ。」
70/100ページ
スキ