ー談話ーラスタ・ラブへようこそ~【Ⅰ】4

ーラスタ・ラヴー

稲葉「ふぅ…」

ともき「珍しいな稲葉がため息だなんて」

稲葉「あら、失礼ね。私だって物思いに耽ってため息をつくときあるわよ。」

翼「物思いに耽ってたのか?」

稲葉「ただ肩が凝ってため息ついただけよ。」

「「「紛らわしいわ!」」」

美喜「澪、アンタまでツッコミに加わらなくても…」

澪「あ、つい…」

悠「よっす」

紅「んで、なんで肩こってんだ?」

稲葉「新しい本を描いててね」

ともき「また同人誌(超ハードな)か?」

稲葉「違うわよ。語録よ。」

翼「語録?」

稲葉「よかったら見てみる?」

【小鳥遊悠語録】

ともき「中身を見る前から胃が痛くなってきた。」

美喜「これナニ?」

稲葉「悠が日常的に返しで使ってる単語を纏めてみたの、もちろん本人には許可得てないけど」

翼「おぃおぃ…」

紅「『醤油こと、もといそういうこと』『考えるな頭痛くならぁ』『藪から棒に』→『いえ壁から釘です』『灯台デモクラシーいや、灯台もとくらし』『本題に入っていいか?』→『これはなんだい?本だい。』『おとり?雀になった気分だな。』→『え?』→『雀百までおとり忘れず』『弱腰だと困る。』→『弱いのは腰じゃない!根性だ!』『」

澪「後半はギャグだな…」

ともき「確かにいってるけどこれだけ聞いたらワケわからないぞ」

紅「これだけ聞いても『わけわかめ』だ。」

翼「なんか上手く使い始めた人がいるぞ。」

紅「いや、読んでみ結構おもろいぞ。」

美喜「悠の頭の悪さが際立つ本ね。」

紅「誰が『頭のなかが年中お花畑の能天気バカ』だ!」

澪「うわぁ…完璧だ」

稲葉「なかなかの出来だと自負してるわ。」

翼「よくこんなの作ったな。」

紅「『上着は脱いで、下はパンツと靴下着用だ!』なんか変なのも書いてるぞ」

稲葉「悠の語録だからね。際どいのも多いのよ」

ともき「既にアウトコースだったよな?」

紅「『考えるな頭痛くならぁ』」

翼「気に入ったのか?」

紅「面白い。稲葉の嬢ちゃんこれいくらだ?」

稲葉「そうね500円でいいわよ」

紅「買う買う。」

稲葉「まいどありがとうございます♪」

ともき「素晴らしいくらい営業スマイルだな。」

稲葉「けど、悠にはバレないでね。」

紅「ダイジョブだって」

悠「……」

紅「はっ?!悠いつから!」

悠「澪がツッコミにいれた後くらいかな……その本を寄越しなさい。」

紅「えぇ~」

悠「俺はな…」

紅「『ダシに使われるのは嫌いなんだよ!』」

悠「よぉし、殴る。本気殴る。」

ともき「止めないの?」

美喜「もうやらせとけばいいんじゃない?」

澪「オーナーめんどくさくなりましたね?」

美喜「……『考えるな頭痛くならぁ』かしら。」

ともき「あーぁ…感染してきてるよ」

稲葉「さて、私は今のうちに退散しようかしら」

翼「火種の原因はそそくさと逃げてるし」

稲葉「『逃げるんじゃない戦略的撤退だ』よ。それに…まだまだあるし。」

美喜「何冊作ったのよ…」

ともき「『やれやれだぜ』……あ、俺もいっちゃったよ。」
62/100ページ
スキ