ー談話ーラスタ・ラブへようこそ~【Ⅰ】4

ーラスタ・ラヴー

紅「春だなぁ」

悠「んだなぁ」

紅「こう陽気がいいとどっか出掛けたいよな」

悠「芸術劇場広場とか。」

紅「池袋じゃん。」

美喜「アンタらの会話はいっつも間が抜けてるわね」

悠「春だからなぁ」

美喜「春なのはアンタの頭の中じゃない?」

悠「誰が頭のなかが年中お花畑の能天気バカだ!」

美喜「そこまでいってないわよ。思ってはいるけど」

悠「おもってんのかよ!」

澪「落ち着けよ。出掛けるなら春らしく花見とかどうだ。」

悠「花見なぁ…今年は崇の重たい尻を上げられるかどうか…」

紅「なー、なんで俺らは呼んでくれないだよ。」

悠「部下なし、女なしの小規模お忍び花見が俺らのルールだからな。お前らがやるときは別に計画してくれ。」

紅「ちぇ…」

美喜「むさ苦しい花見だわね」

悠「いや、むしろスマートすぎるぞあの二人は。」

澪「迫力はあるな…東のボスと西のキングに秋葉のジョーカー。」

紅「トップスリーの花見だもんな。」

悠「中をひらけば貴族王族二人に平民の花見なんだけどな。」

ともき「花見の相談か?」

翼「悠が主催か?」

悠「バカ言うな。俺がそんなメンドーなことするかよ」

紅「あ、ともきん。ちょうど良かったなんとかいってやってくれよ。悠は崇さんは花見に誘うのに俺たちは誘わないんだぜ。」

翼「やっぱ花見の話なんじゃないか。それに俺たちを誘わないのはなんでだよ。」

悠「俺の気配りも察してくれよ。」

ともき「ま…仕方ないんじゃないか。」

美喜「あら、ともきは納得できるの?」

ともき「崇さんは何処にいても目立つじゃないですか。だから近場じゃダメだし。人数が多くてもきっとダメ。だからそれなりに考えた花見の場を用意しなきゃならないって……悠はいいたいんだろ?」

悠「ともきはよくわかってるな。愛してるぜ。熱いベーゼをやる。」

ともき「それはいらない。」

悠「残念。まあ、ともきがいったのが大半だけど……崇だって少しはイエスマンばかりとつるんでたら精神衛生上良くないだろ」

紅「イエスマンって?」

悠「お前だ、お前。っか、S・ウルフ全体だ。」

紅「イエスマンだなんて……ただ命令に忠実なだけだぜ。」

翼「部下の鏡みたいな人だな。」

悠「翼…甘いぜ。本郷千春が崇の従僕なんだぞ」

翼「本郷…さんってあの常にサングラスでなにいってるかわからない人か?」

悠「あぁ、アレはケタが違うぞ。崇が出掛けるなら徒歩五分の距離でも車は出すし、迎えに来いったら何時なんどきでも駆けつける。ラーメンを要求したらラーメン、チャーハン、餃子を用意するほど崇に尽くしてるからな。」

翼「え、マジ?」

紅「ラーメンのくだりはともかく…あながち間違いじゃないぜ。たぶん、崇さんのためなら全世界中の人間を敵にまわしてもいいと思ってるとかなんとか…」

悠「一流の王様には一流の配下がつくんだよな。はぁ、これが持つものと持たざるものの差だな。」
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