ー談話ーラスタ・ラブへようこそ~【Ⅰ】4

ーラスタ・ラヴー

紅「痛ってて…」

澪「湿布張りますよ。」

美喜「ここは病院じゃないんだけど?」

紅「病人なんだ大目に見てくれ。」

美喜「なにが病人よ。ただ横面殴られただけでしょ。」

六花「それでも…かなりいいの入ってましたからー。奥歯折れてないのが不思議なくらいなんですよー。」

ともき「ちっす」

翼「ども」

紅「うーっす。」

ともき「うわ…その顔」

紅「あはは、悠にぶん殴られた。」

翼「笑い事じゃない腫れ方してるけど」

紅「全治一週間コースだ。痛」

澪「あー…口大きく開けると切れますよ。」

稲葉「こんにちは」

ともき「それで悠は?」

六花「えーと……さぁ、昨日別れてからはあってないよー。」

紅「心配しなくてもアイツは怪我してないぜ。首はひん曲がってけど」

ともき「うん、全然心配はしてない(涅槃的な意味で)」

翼「わぁ…ホントに感情ねえ」

紅「足腰立たなくする気でやったんだけどなぁ。」

翼「さらっとえぐいこというなあ。」

紅「悠、相手なら殺すつもりくらいの心構えでいかないとな。」

六花「あたしもやりたかったなー。」

美喜「やめときなさいよ。かわいい顔に傷がついたらどうするのよ。」

六花「殺られる前に…蹴ります。」

美喜「もー…かわいいわね。それでいいわよ。」

翼「え、なにこの殺伐とした会話なのにフレンドリーな空気は?」

ともき「この界隈では標準な事だよ。客観的に見てればすごく楽しいぞ。」

稲葉「私は懐もあったかくなって更にうれしいけどね。」

翼「そうか。」

「「「……うわっ!!」」」

ともき「い、稲葉…驚かすなよ…マジで。」

稲葉「あら、失礼ね。今日はちゃんと声かけたわよ?嘘だと思うなら読み返してみたらいいわ」

六花「読みってなに?」

稲葉「何でもないわ。それより…はい、紅君。」

紅「ナニこの金?」

稲葉「昨日のストリートファイトの売り上げの10パーセント。禅君からよ。悠は相変わらず受け取らなかったから上乗せしといたわ。」

紅「じゃ、遠慮なくもらっとく。」

六花「紅さーん、あたし焼き肉がたべたいなー。」

紅「じゃ今行くか」

六花「よっし。」

美喜「口切れてんのに焼き肉って死ぬわよ」

翼「ストリートファイトって金になるのか?」

稲葉「人にも寄るけどね。紅さんみたいな良いカードなら一戦でこのくらいになるわ」

ともき「マジか…」

稲葉「今回は相手が悠だったからね。勝敗があやふやでも結構いい値よ。私の副業もホクホク」

翼「副業?」

稲葉「闘路のDVD販売。もちろん許可は得てないけど……いちいち気にするような人いないし。」

翼「DVDあるのか……」







ー小鳥遊邸(悠の部屋)ー

悠「おー…腹に見事な痣できてらぁ。」

真桜「お前もアホだななの。避ければいいものを…なの」

悠「いや、避けらんなくてねん」

真桜「身体が鈍ってるんだろ…なの。」

悠「ちげぇよ。首が曲がってて感がずれんだよ。」

真桜「病院いってこい…なの」
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