ー談話ーラスタ・ラブへようこそ~【Ⅰ】4

ーラスタ・ラヴー

悠「っ…」

翼「大丈夫か?」

悠「どう見える?」

ともき「首が九十度ひん曲がっててマジで怖い。」

悠「……」

美喜「自業自得よ。生きてるだけありがたく思いなさい。」

悠「ひで…。ちょっとしたお茶目なのに」

美喜「さらに九十度曲げたげようか?」

悠「結構です。」

ともき「しかし、お前もつくずくタフだよな。」

悠「まぁな。しかし、肩凝るはこの角度…」

翼「治らないのか?」

悠「柳…医者にみてもらったら下手に戻したら脛椎に強いストレスがかかって危ないそうだ。自然治癒待ち。」

ともき「それ重症なんじゃね?」

悠「入院しろといわれたよ。断ったけど」

ともき「しろよ!死ぬぞ!」

悠「やだよ。柳んとこ居たら毎日検査されるもん。採血だってハンパないし。」

翼「外科入院で採血?」

悠「なんか知らんが医者は俺の身体をやたら調べたがるんだ。」

ともき「強いってのも難儀だなぁ。」

悠「いやいや、関係ないって。っか、人体実験は勘弁だ。」

翼「けど、そのままって訳にもいかないだろ。」

ともき「そだな。っか、その角度で前髪邪魔じゃね?」

悠「正直、ほとんど見えてない。」

「「切れよ!」」

悠「大丈夫、たぶんどうにかなるさ…」

ともき「どうにもなってないから。」

悠「千草にもっかいひねってもらうか。」

ともき「ぜったい死ぬよな?」

悠「九分九厘な。」

翼「なら止めろよ…」

悠「まー日常生活には困らんからいけるさ。」

紅「ちぃーす。お、悠。面白い形になってんじゃん」

悠「面白くないっての。」

紅「っか、前見えてんのか?」

悠「半分くらいわな。」

紅「なら、ちょいじっとしてろよ。……よし、できた。俺とおそろいだ。」

悠「勝手におさげをつくるな…」

紅「前は見やすいだろ?」

悠「そりゃそうだが」

ともき「似合ってるぞ。」

翼「あぁ、やっぱ悠は前髪開いてた方がカッコいいって」

悠「お世辞でもうれしいよ。ありがと」

翼「なんでコイツちゃんと誉めたときは反応薄いんだ?」

ともき「性格ひねてるからだよ」

悠「聞こえてるぞ…」

紅「いいじゃん、いいじゃん。俺とおそろいで、首の角度が戻ってもそのままでいたらいい。」

悠「あのなぁ…」

紅「だってよ。俺、悠の目好きだぞ?っか、悠のことが好きなのかな。」

ともき「よかったな。告白だぞ。」

悠「悪いな俺の嫁はともきだから。」

ともき「お断りだ。」

悠「ちぇ…ま、髪型変えるのもありだな。首が治るまで」

翼「限定的かよ…」
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