ー談話ーラスタ・ラヴへようこそ【Ⅳ】6

ーラスタ・ラヴ(9/14/夜)ー

悠「鱧食いたいな…」

マリア「刃物ですか」

悠「そう、バリバリとってアホか!」

マリア「……」

悠「なんでお前が冷めた目で見てんだよ。乗ってやったんだからむしろ盛り上げろよ!」

ともき「盛り上げるのは無理だろ」

拳二「鱧か、いいな。」

福太郎「でも、ハモって夏のもんやろ?」

マリア「旬は夏ですね。夏バテ対策にウナギじゃなくて鱧を食べる人もいるそうです。」

悠「まだ夏だ」

ともき「しっかり秋だよ!」

拳二「食わせてくれる店なら秋でもあるだろ。行くか」

悠「お前とはいかない」

拳二「なんでだよ。驕ってやるってんだろ?おお?」

悠「ヤクザにおごられるとか危ないのは悠くん嫌い」

拳二「今さら何言ってんだ、このアホは」

悠「誰がアホじゃい!」

マリア「……」
真樹「……」
スッ×2

悠「振り返ってもし指を刺されてたらへし折ろう」
クルッ

マリア「ちょきー」

真樹「ぐー」

福太郎「お、回避成功」

悠「ちょきは二本折れるし、グーは握りつぶす」

マリア「嘘つきやろう!」

真樹「サイコやろう!」

悠「はっはっは、褒めるな、褒めるな」

ともき「褒めちゃいねぇ」

崇「アホが騒いでるな」

悠「誰だよ。騒いでるアホは」

崇「……」

悠「そんな目で見るな。心がチクチクする」

拳二「崇、鱧食いに行かねぇか」

崇「鱧?」

拳二「悠が食いたいらしい」

悠「お前と一緒はごめんと言ったはずでもある。」

崇「鱧は夏が旬だろ」

悠「そのくだりはもうやった。」

崇「……」

悠「なんで睨まれてるんでしょう」

マリア「お前の態度が気に食わん的なそれですよ」

悠「あぁん?」

マリア「私がいったんじゃないですよ。気持ちを代弁しただけです。」

悠「崇に聞いてみて間違ってたら頭蓋に手刀を叩きこむ。崇どうよ」

崇「概ね間違っては無い」

悠「概ねってのはどういうことだ。」

崇「説明がいるか?」

悠「……いい、しなくていい。おれは傷つかないように自衛できる子だからな。」

ともき「自衛はできても自粛はできないんだよなぁ」

悠「激しい喜びはいらない…そのかわり、深い絶望もない…植物の心のような人生を…そんな平穏な生活こそ、わたしの目標だったのに…。」

拳二「よーわからんが、お前には無理だろ」

マリア「自分から冥府魔道に落ちていく人ですね。」

悠「やかましい。はい、小鳥遊お勉強問題!上川盆地にあり北海道で2番目に人口が多い都市は?」

マリア「朝日新聞」

真樹「朝陽が眩しい」

福太郎「朝日ヶ丘」

ともき「旭川市」

拳二「よし、鱧鍋くいにいくか」

崇「結局鱧なのか」
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