ー談話ーラスタ・ラヴへようこそ【Ⅳ】5

ーラスタ・ラヴ(4/16/夜)ー

悠「明日は天気が崩れるのかぁ。今日のうちにトマトを植えてよがっだ、よがっだぁ。」

ともき「どこの田舎のおっさんだ」

悠「田舎の学問より京の昼寝」

ともき「あ?」

悠「ああ、おれのインテリジェンスな部分が出ちゃった」

優日「はん!」

悠「今、鼻で笑ったか?」

優日「しりますん。」

悠「どっちだよ!」

想「ま、まぁまぁ」

福太郎「トマト植えたん?」

悠「そうなのよぉ。トマトとプチトマトと黄色のプチトマトと黒トマト!」

優日「トマトに呪われてるのかな?」

悠「安かったんだよ」

想「黄色やオレンジは見たことありますが黒いトマトというのもあるんですか」

悠「クックック……黒トマト!」

優日「黒マテリア!」

福太郎「デンデンデンデン、セフィロス」

ともき「……」

想「……」

悠「インディゴ・ローズ(Indigo Rose)っていうトマトの品種なんだ。外側は黒、まぁ土壌によっては紫っぽくもなるんだが、中身はジューシーな赤紫色をしてる。「黒いトマト」なんて不気味な感じがするが、実際はおいしくてすごく体に良いんだぞ。」

ともき「急に真面目に語るな」

優日「食わせろよ」

悠「今日植えたばかりだってぇの!」

福太郎「っていうか、俺も黒いトマトって初めて聞いたんやけどね。」

悠「なら、もっと語っちゃおうか?」

優日「いいです。」

悠「おれはイエスと取る!」

ともき「なら聞くなよ」

悠「何より注目すべきはこの果実にたっぷりと含まれているアントシアニンと呼ばれる抗酸化物質な。食物中のアンチオキシダント物質は、酸化ストレスを抑制する働きがあり、糖尿病や肥満予防、早期老化を防ぐ効果がある。」

想「とても栄養が豊富なんですね。」

悠「そう、赤色と紫色のトマトを交配させて生まれた黒トマトは、世界で唯一「アントシアニンとリコピンが同時に採れる生鮮食品として、海外では市場で大人気の最新のスーパーフードとなってるんだ。ふー、語っちゃったぜ」

福太郎「というか、紫色のトマトもあるんやね。」

悠「ああ、紫トマトはアメリカの食物研究者がつくった交配種で、アントシアニンの主要な色素である紫色を与えられたトマトだ。オレゴン大学のジム・メイヤー教授率いる研究チームはその紫トマトと、普通の赤いトマトを掛け合わせた黒い品種を作り出したらしい。」

想「味というか、それは生食でいいんですか?」

悠「通常のトマトほどの甘さはないものの味に深みがあり、甘味と酸味のバランスがとれている。加熱したりサラダに入れて食べるのがオススメだな。よし、ここで小鳥遊お勉強問題!植民地側につきイギリスと戦った三カ国といえば?」

マリア「おフランスざーんす」

福太郎「燃える闘牛、スペイン」

想「お、オランダ。」

ともき「なんで小ボケを挟むのか…」

悠「それがおれらの仕事だからだ」
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