ー談話ーラスタ・ラブへようこそ~【Ⅰ】4

ーラスタ・ラヴー

拳二「テメェ、覚えとけよ!ぜってぇ殺してやるからな!」

柏「はっ、ほざけ、ほざけ。一生ほざいてろカスめ。」

ともき「……」
梓「……」
澪「……」
美喜「……」

友利「はい、質問いいです?」

柏「あ゛っなんだ?」

友利「どーして、悠兄さんをそこまで嫌うです?」

美喜「ヒソヒソ(また、ど直球に聞くわね…あの娘。)」

ともき「ヒソヒソ(えぇ…というか、よく話しかけたなと思います…)」

柏「……お前よぉ、人を好きになるのに理由がいるか?好きな奴がいる。ただそれだけで好きなんだろ?それと同じだ。悠が居る。それだけで気に入らねぇんだよ。」

友利「本当です?」

柏「……悠の奴がどうかは知らねぇが、俺はガキだろうが女だろうが殴るぞ」

友利「じゃあ、悠兄さんの事を教えてくださいです」

柏「……」

友利「悠兄さんってどんな人です?」

柏「ちっ、これだからガキは嫌なんだ…。なにが聞きたいんだよ。」

友利「悠兄さんはオープンな感じに見えるですが、中身が全く見えない……って、前にともきさんがいってたです。だから、柏さんならわかりますです?」

柏「ほぅ…中山がねぇ……」

ともき「え、あー…はは。」

柏「……火」

澪「あ、はい。どうぞ。」

柏「すぅ……はぁ~。悠の野郎はいっちまえば偽善者だ。間違っても善人じゃない。ヒーローを気取った悪人っても間違いない。」

梓「けど、悠ってわりと人助けとかして…ますよね?」

柏「ふぅ~…人を助けて善人なら、俺は仏様だぞ。毎日、毎日、市民の皆様を助けてやってんだからな。けど、俺は善人なんていわれるより悪魔って呼ばれることが多い。」

梓「……」

柏「ま、俺の事はどうでもいい。重要なのは悠の善意の使い方だ。アイツは困ってりゃ悪人にでも手を貸す。しかも、それは善意でじゃない好奇心からだ。」

澪「…けど、困ってる人を助けるのはいいことじゃ?」

柏「そいつが悠の場合は大問題なんだよ。なんどもいってるがアイツは「善意」で人を助けてるんじゃない、「好奇心」で関わって結果的に助けれてるだけだ。裏を返せば自分の「好奇心」や「暇」を潰すための行為だ。そんなのは善意とはいわねぇし、いつかは必ず取り返しがつかなくなる。」

ともき「…けど…俺は悠ならどうにかできると思いますよ。」

柏「あ゛っ…?」

ともき「だって、アイツ諦め悪いですから。なんも出来なくてしないとかいって…何でもするし出来るやつですから。」

柏「……ふん。お前もやっぱり、まだ青臭いガキだな。金はここ置いとくぞ」

澪「あ、毎度です」

柏「…………あぁそうだ。悠がどんな奴か答えてやるよ。あれは人じゃねぇ。鬼だ。天之邪鬼ってな…」


「「「あまのじゃく…」」」

柏「ふん。じゃあな。」
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