ー談話ーラスタ・ラブへようこそ~【Ⅰ】

ーラスタ・ラヴー

美喜「ん~…春ねぇ。」

澪「そうですね。桜もそろそろ終わりだし」

美喜「あ、今年まだ花見行ってないわね。」

澪「まだ、間に合うからどうです?…っと、いらっしゃいませ。」

悠「おう。久しぶり。」

澪「ほんとに久しぶりだな。最近ラジオの方がいそがしいのか?」

悠「ありゃ罰ゲームだよ…あ、もうひとりいるから。」

金剛「この店出入り口が低いな…頭打ちかけたぞ…」
澪「デカっ?!」
美喜「デカイ!」

悠「金剛こっちだ。」

金剛「おう。」

美喜「え?日本人よね?」

金剛「そうだ。」

悠「規格外サイズなだけさ。

澪「(規格外過ぎだろ。)ご注文は?」

悠「なんか喉ごしの軽いの頼めるか。」

澪「了解。」

金剛「しかし、悠にしては珍しいな。」

悠「あん?」

金剛「いや、お前がバーなんかに連れてくるからな。普段なら居酒屋か飲み屋だろ。」

悠「ま、ここなら静かに飲めるからな。本番は居酒屋だ。」

美喜「うちは食前酒扱いかしら?はい、マタドールよ。」

マタドール
15度中口シェーク

テキーラ30ml
パイナップルジュース45ml
ライムジュース15ml

材料をシェークして、氷を入れたオールドファッションドグラスに注ぐ

悠「乾杯。」

金剛「乾杯……」

悠「マタドールってのは闘牛の最後に登場して、牛にとどめを刺す「闘牛場のヒーローのこと」。テキーラを使った代表的なカクテルの一つなんだぞ。喉ごしはほんのりと甘く実にフルーティでいいだろ。」

金剛「なかなかイケるな。俺にはちょっとユルいが。」

悠「金剛は根っから洋酒より麦酒だしな。そっち系統がよかったか?」

金剛「気を使うな。たまには洒落た酒も悪くない。」

悠「そりゃ。よかったよ。ま、はなからお前に気を使う気はないけどな。」

金剛「はは。言ってくれるな。コイツは。」

悠「うぎゅ…やめ…お前の腕で絞められたら…マジで潰れる。」

金剛「にしても…悠と柏ってやっぱ似てるな。」

悠「あんなのと似てるとか言うな。気分が悪い。」

金剛「おぃおぃ…。ま、それより勝率はどのくらいなんだよ。」

悠「なんのだ?」

金剛「お前と柏のだよ。」

悠「俺があんなサディスティックドボケに敗けるわけないだろ。」

金剛「そうか。」

悠「んだよ。やたら素直に引くじゃないか。」

金剛「別に…ただお前が余裕綽々なのは始めてだからな。見ものだと思って。」

悠「……お前はどう思ってんだよ。」

金剛「6:4…だな。柏の勝ちが6、お前の勝ちに4。」

悠「節穴め。」

金剛「正直な気持ちだ。数ヶ月とはいえ柏の側にいたな。鍛えられててわかったが…底が見えない。」

悠「……」

金剛「さらに言えば、お前は強いだけだ。怖くない。だが、柏は怖い殺気が異常に禍々しい。」

悠「ただの暴君だよ。」

金剛「はは。ま、死ぬなよ。」

悠「ふん。柏何ぞに殺られるか。」

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