ｰラスタ･ラヴｰ

氷室「そうだ。実は悠さんに会いたがっている人がいるのですが…」

悠「かわいいこ？」

氷室「ああ、それは保証します。色が白くて、小柄な、かわいい方です」

悠「氷室さんはアレだな。久々にあったけどいい人だな。うん。」

氷室「ありがとうございます。では、お呼びしますね。」

摩耶「はーい、悠くん。僕だよ。」

悠「お、おー！！摩耶～。さぁ、おいで俺の胸のなかに。ぎゅーってしてやる。」

摩耶「わーい。」

悠「ほら、ぎゅーっ……って、をい！」

氷室「あ、すみません。気が利きませんでしたね。席をはずしますから、どうぞごゆっくり。」

悠「ちょ、おい！せめて文句のひとつくらい聞いていけ！」

摩耶「氷室さんのスルーパス(丸投げ)スキルは七つの海をまたにかけるね。」

悠「意味はわからんが言いたいことは分かるのが不思議だ。」

摩耶「ところで……僕はいつまで抱き締められてたらいいの？」

悠「お、悪い悪い。まぁ改めて久々だな。」

摩耶「ホントにね。正規に出番待ってたらいつ出れるかわかったもんじゃないからね。」

悠「摩耶も色々溜まってんな。」

摩耶「若いうちは苦労は買ってでもしろっていうけどあり得ないよね。」

悠「そう愚痴るなよ。なんか呑むか？」

摩耶「じゃあ、老酒がいいな。」

悠「おーけ。今いれる」

摩耶「っていうか、勝手に棚のお酒呑んでいいの？」

悠「いいの。いいの。マスターもバーテンも今は下に出払ってるし。」

摩耶「理由になってないのに正当化するのが小鳥遊節だね」

悠「ユウゴーイングマイウェーとでも名付けてくれ。」

摩耶「弱そうなスタンドみたいだよ」

悠「摩耶はドラゴンドリームとか使えそうだな。」

摩耶「ハンゾーはちょっと嫌だな～。あ、悠くん。悠くん。かんぱいしよ。」

悠「おう、二人の再開に」
摩耶「二人の友情に」

「「乾杯。」」

摩耶「もうすぐ桜の季節だね。」

悠「そだな。今年は開花が遅いみたいだから花見もずれ込むかもな。」

摩耶「お花見か行きたいね。」

悠「摩耶は友好的だから話が早くていいわ。崇なんかタイミング見計らないと話しも聞こうとしないからな。」

摩耶「じゃあ、今年はお花見いこうね。」

悠「そだな。誰誘う？」

摩耶「もちろん、金剛くん」

悠「だと、思った。けど、それでいいな。部下なし、女なしの花見なんだから。」

摩耶「うん。大人数のお花見は別で考えたらいいし。旧友の親睦お花見会ってきっと楽しいよ。」

悠「最初に酔いつぶれるのは金剛だろうな」

摩耶「ゆうくんは底なしだからね。合わせて呑んでたらすぐに参っちゃうよ。」

悠「いやいや、良識ある飲み方しかしないって…まぁ、摩耶が膝にでも座ってお酌してくれたらガンガンやっちゃうけどな。」

摩耶「そーいうのは女の子に頼んでね。」

悠「ダイジョウブ、摩耶は立派な男の娘だ。お前とならたぶん寝れる。」

摩耶「遠慮しとくね。」

悠「まぁ、本気でとられても俺も困るし。」

摩耶「ゆうくんは愉快だね。」

悠「光栄だな。」