ー談話ーラスタ・ラブへようこそ~【Ⅰ】4

ーラスタ・ラヴー

紅「zzz……zzz…」

悠「完全に落ちたな。」

崇「酔い潰れるまで呑ますからだ。」

悠「ちょい待て、おかしいぞ。紅が勝手に呑んで、勝手に潰れたんだろ。」

崇「俺は現場を見てないからなんともいえないな。」

悠「わぉ…この野郎は…」

崇「まぁいい。俺は寝直す」

悠「おま、俺より自由すぎるぞ……。」

紅「zzz…」

悠「っで、紅は放置だし。椅子だと落ちたら可哀想だし……床に転がしとくか。っ…あーもーデカイやつは重くて困る」

??「悠さんも大柄な方だと思いますけどね」

悠「うおっ!?」

ガン!
紅「ぐきゅっ…」

??「……今彼、顔から落ちましたよ?」

悠「あぁ~…びっくりした。いきなり後ろから声かけんでくれ、思わず手を離しちゃっただろ。」

紅「zzz…」

悠「寝てるしいいか。誰だよ……って…氷室さん」

氷室「こんばんは。久しぶりですね。」

悠「あ、あぁ、どうして急に…」

氷室「普通に出番を待ってたらいつになるか分かりませんからね。勝手に出させていただきました。」

悠「あ、そう。っか、よくここに居るってわかったな。」

氷室「崇に悠さんみたいな方々が同じ場所に集まれば嫌でも気配を感じますよ。」

悠「俺らは獣かなんかか…」

氷室「獣の方がいくらかマシだと思いますね。」

悠「どーいう意味じゃい!」

氷室「あはは、どういう意味でしょうね。」

悠「はぁ、崇なら向こうのソファ(王座)で寝てるぞ。起こすか?」

氷室「いやいや、構いませんよ。私も崇も話すことが無いくらい話してますから。」

悠「熟年夫婦?」

氷室「せめてツーカーの仲ぐらいに留めてくれた方だ助かります。」

悠「氷室さんはスルースキル(ボケ流し)が高いな。」
氷室「それほどでもありませんよ。なにしろあらゆる事にスルーするKINGが友人に居ますから。」

悠「ありゃ別格だ。スルー以前に興味が無いんだろ。」

氷室「気に入った物は手放しませんけどね。」

悠「まさに王様って訳だ」

氷室「名実ともにですからね。大したものです。」

悠「いや、氷室さん、アンタもだろ。西じゃ確かに崇が王様だけど、東じゃアンタがボスだ。十分張り合ってる。」

氷室「そうですかね~。」

悠「わぁ…やる気ねぇ返事。ホントに喰えねぇ人だよ。アンタは…」

氷室「そういってる悠さんが一番喰えませんよ。西も東も、表も裏も、正も悪も、強も弱も、関係なく動けるのですから。」

悠「なんも背負ってないからな。気楽なだけだよ。」

氷室「あぁ、そうだったんですか。私はてっきり、なにが起きても好きにできるから背負わずにいるんだと思ってましたよ。」

悠「んな訳ないだろ。」

氷室「そうですか?」

悠「KINGもBOOSもパンピーを買いかぶり過ぎだ。よく見てみろよ。バカな学生か、いいとこ王様の道化だぜ?」

氷室「存じてますよ。」

悠「だったら…」

氷室「ですが…それ以上に私の知り合いは素直じゃ無いことも存じています。」

悠「あー?誰が素直じゃないんだよ」

氷室「筆頭は崇ですね。悠さんの事を大好きなのに、自分から友人とは口にしないでしょ?…まぁ、あの性格ですから仕方はありませんが。」

悠「タカシが起きてたら殴られてるぞ。」

氷室「その前に逃げますから。それに悠さんも素直じゃありませんよ?」

悠「どこがたよ。」

氷室「強いのはどっち?」

悠「あ?」

氷室「シンプルですよね。至って単純。なのにこれ以上に奥深い物はありません。私に崇、金剛さんに摩耶君、千夜君に亮君、卯天君、鈴猫さん、まつ…炎銃。体格も歳も性別も関係無く誰もこのゲームを降りようとしません。最強とはそれほど魅力的で最高の称号ですからね。」

悠「……」

氷室「さらに付け加えれば口ではどう言おうと…悠さんもゲームを降りない。全然素直じゃありませんよ♪」

悠「やっぱアンタは喰えない人だよ。」

氷室「それでも私は素直ですから。」
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