ー談話ーラスタ・ラブへようこそ~【Ⅰ】3

ーラスタ・ラヴー

悠「暇だなぁ、美喜」

美喜「そうね。澪もおやすみだし。今日に限って客がアンタだけなのも珍しいし。」

悠「むしろ毎日来てる俺が凄いんだぜ。」

美喜「ここにしか居場所がないのね……。」

悠「お願いだから冗談でもそゆこと言わんでください。リアルに聞こえるんで」

美喜「冗談でもないわよ?」

悠「なおのこと悪いわ!」

美喜「うるさいなぁ」

悠「えぇ…なして怒られてるん…。

そういって、俺は目の前にあるグラスのロックアイスを指で回した。
カラカラ、カラカラと心地よい音色を奏でてゆっくりと日本酒に溶けてい…」

美喜「なに、ひとり語りはじめてるの…」

悠「暇だったか。」

美喜「気持ち悪いの通り越して怖いわよ。」

悠「気持ち悪いってのは止めれ。けっこう傷つくから。」

美喜「他にどう表現しろと」

悠「えぇ~…俺ってそんなに気持ち悪いか?」

美喜「良いか悪いかでいったら悪いわね。」

悠「普通か悪いなら。」

美喜「悪いかしら。」

悠「……じゃあ格好悪いと気持ち悪いなら?」

美喜「あ、それなら7:3よ。」

悠「やっと気持ち悪いから脱出できたか…」

美喜「違うわよ7:3で気持ち悪いの勝ちよ。」

悠「俺は格好悪いよりも気持ち悪いが優先されるのかよ!」

美喜「結果的にはそうね。」

悠「え、なに、お前は俺のことそんなに嫌いか?」

美喜「やぁね、半分は冗談よ」

悠「半分は本気やないか!。」

美喜「安心しなさい。私だって本気で嫌ってたら今だって口聞いてないわよ。」

悠「なにがどう安心したらいいかわからんけど、安心しとくよ。」

美喜「それでいいのよ。」

悠「はぁ……」

美喜「おかわりは?」

悠「もらう。一回グラス洗ってくれ。氷は二個な。」
美喜「はいはい、アンタって飲み方がマニアックよね。日本酒に氷って」

悠「志村けんもやるらしいぞ。」

美喜「オッサンね。」

悠「なんとでもいいなっせ。それより美喜も飲めば?」

美喜「あのねぇ、一応仕事中なんだけど?」

悠「俺しかいないし平気だろ。ほれほれ、隣に座って、座って」

美喜「うちはキャバじゃないっーの。」

悠「座ってくれたらピンドンいれちゃうよ。」

美喜「だからキャバじゃないってんでしょ!」

悠「とかいいながら座ってくれる美喜が好き。」

美喜「アンタのそういう発言がキモいのよ。」

悠「性分なんだ許せ。」

美喜「然り気無く手を重ねるな!」

悠「なら、太ももはありか?」

美喜「真顔で聞いてくるアンタがムカつくわぁ。」

悠「ただジャージだからなぁ。やはり髪か?」

美喜「そろそろ切れていい?」
96/100ページ
スキ