ー談話ーラスタ・ラヴへようこそ【Ⅳ】

ーラスタ・ラヴ(2/3/夜)ー

雲水「がはははっ!節分は豪快にいかねぇとな!」
ドンッ!

雲山「ゴッゴッ…。」
ドンッ!

悠「おかしいな。おれの知ってる節分は豆をこう……パラパラして豆食ったり、恵方巻食ったりするイベントなはずなのに……鬼が樽からピッチャーで酒をすくって飲んでる。そして何かピッチャーがおれの前に並べられてる。」

ともき「飲めってことじゃないか?」

雲水「飲み終わったらグラスを誰かに回せ」

悠「グラスじゃなくてピッチャー」

拳二「いい酒だぜこれ。ごっごっ、ぷはー。」
ドンッ

悠「おれの前に置くな!」

雲水「がはははっ!道場に積んであるのを持ってきたんだ。」

雲山「積んであったって相撲部屋の神棚に祀ってあったものでしょう。」

雲水「祀ったら飲む、置いてあったって仕方ねぇだろ。」

雲山「これで最高責任者なのだから困ってしまう……」

拳二「かっかっかっ!墓参りしても備えもんは食うのが礼儀だからな!!」

雲山「それとこれとは違います。」

悠「っても、アンタも飲んでるじゃん」

雲山「酒!飲まずにはいられないッ!」

悠「あれ、鬼じゃ無くて吸血鬼だった?」

ともき「……酔ってるんじゃ?」

悠「まさか、雲水の息子だぞ」

雲山「酔ってはいませんよ。自棄にはなっていますが。」

拳二「かっかっか、なら飲んどけ飲んどけ。」
どぼぼっ
悠「そして注がれていく酒」

雲水「お前が飲まんとオレらが飲めんだろ」

悠「いや、もう勝手に飲めよ。なぞルールいらねぇだろ……ごっごっごっごっ。」

ともき「飲んでるし」

悠「酒!飲まずにはいられないッ!」

ともき「テンドンすんな」

悠「テンドンは笑の基本にして並行世界の……」

ともき「無理やりジョジョに持っていくな」

悠「いともたやすくおこなわれるえげつないこうい!!」

雲水「しかし、炒った豆と酒。最高の組み合わせだな」

悠「魔滅なんて無駄。ハッキリわかんだね。」

雲山「たぶん、神便鬼毒酒でも死にませんよ。」

雷太郎「雲水さん、恵方巻」

風太郎「買ってきましたよ」

雲水「よし、飲め」

「「うっす!」」

拳二「みろ、なんも疑わず飲んでるぜ?」

悠「あいつらは結局、鬼の教育受けてる鬼だろ。そらなんも疑わんわ。」

ともき「鬼の教育ってなんだ」

悠「あんな感じ」

雲山「私の方を見ないでください。」

悠「息子さんですよね?」

雲山「私は母親にです。」

雲水「体躯と中身は完全にオレだがな」

雲山「…………」

悠「ガチで凹んでる。」

雷太郎「落ち込むことないっすよ。」

風太郎「雲水さんに似てるって最高ですよ。」

雲山「……」

悠「追い打ちかな?」

ともき「そういうこと言うのやめとけ」

悠「じゃあ、空気をかえるために小鳥遊お勉強問題!紀元前1世紀のローマの将軍でガリアに遠征してその土地を支配した人は?」

拳二「知らん」

ともき「ひ、ヒントありますから。『賽は投げられた』『ブルータスお前もか!』という言葉で有名な……。」

拳二「まったく分からん」

悠「おれはときどきお前が心配になる。」

雲水「簡単だろ」

雷太郎「ジュリアス」
風太郎「シーザー」

雲山「カエサル」

拳二「どれだよ!?」

ともき「いえ、ジュリアスシーザーも名前でカサエルも名前なんです。」

拳二「あぁん?」

悠「勉強しろ」
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