ー談話ーラスタ・ラヴへようこそ【Ⅲ】10

ーラスタ・ラヴ(1/25/夜)ー

拳二「……」

悠「……」

後楽「……」

悠「おっさんに囲まれて加齢臭が半端ない」

後楽「華麗臭、へへっ、照れちまうぜ」

悠「ぶっ殺す。ブッ転がすじゃなくて、ぶっ殺す!!」

拳二「落ちつけ、落ちつけ」
ガシッ
悠「離せ!離さんか!」
ググッ

ともき「どさくさで出入り口の方に逃げようとするな」

悠「なぜバレタシ」

拳二「いいから、払え」

悠「南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏」

拳二「何を祓ってる」

後楽「うおぉぉっ!」

マリア「あ、おぢさんが浄化されていく。」

悠「げにー(マジー)!やった!第三部完!」

後楽「なんちゃって」

悠「……」
ガシッ
拳二「どっから出したか知らんがドライバーを振りかざすな、な?」

悠「はぁはぁ」

後楽「兄ちゃん、落ち着きなって。体に毒だぜ?」

悠「お前の存在がおれにとっての毒なんだよ」

後楽「カッカッカ」

マリア「化かされてますね。」

ともき「悠も大概だけど、あの人も相当大概だからなぁ」

拳二「性質の悪いオヤジはいつの時代もいるもんだ」

悠「お前も性質悪いからな。あと顔も」
スッ
拳二「まいど。……いま、何か余計なこと言わなかったか?」

悠「顔が悪いとしか言ってない」

拳二「かっかっか」
ガシッ!ゴリゴリッ!
悠「頬骨に拳をゴリゴリすなんなっ!!」

後楽「それじやあ、キャバクラ行こうか」

悠「地獄に行け!」

拳二「えー、行こうぜぇ。金はいったし。」

悠「お前は……お前はぁぁ!」

マリア「あ、切れた」

ともき「まぁ……今渡した金を目の前で使われたらな」

拳二「こうやって経済を回すんだよ」

悠「回ってるのは夜の店と高級ブティックだけだろ」

後楽「おじさんは女の子の笑顔が見たいんだ。そして他人の鐘で遊び倒したいんだよ。」

マリア「わぁ!こんなゲロ以下の邪悪みたことない!」

悠「……」

ともき「あ、頭抱えた」

拳二「先いってんぞ」

後楽「今日はどこ行く?」

拳二「そうだなぁ」

悠「ひ」

ともき「ひ?」

悠「ヒ、ヒトヲ……コロ、コロシ、ヒトヲコロシタイ!!」

マリア「だいぶ来てますね。」

ともき「まったく」
スパンッ!
悠「ハッ!おれは正気に戻った!」

マリア「ともきさんのツッコミはボケを正すように狂化も正気に戻せるんですね。」

ともき「そんな特殊なことできるか」

悠「はあぁぁ…」

ともき「っていうか、拳二さんと後楽さんて仲良かったっけ?」

悠「夜の街の遊び人同士だから。性質が悪い波長があってんだろ。あー、気分を変えて小鳥遊お勉強問題!始皇帝が北方民族の侵入を防ぐために建設したものは?」

マリア「長曾我部元親」

悠「言わんとしたいことと雰囲気は伝わった」

ともき「万里の長城とどこが似てるんだよ」
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