ー談話ーラスタ・ラブへようこそ~【Ⅰ】

ーラスタ・ラヴー

澪「オーナー今日は?」

美喜「あー、私ちょっと用事あるからお願い。」

澪「わかった。」

美喜「じゃあよろしく。」

澪「はい、いってらっしゃい。……お、早速かいらっしゃっい。」

紅「うっす。」

澪「紅さん。珍しいな一人……ってナニ背負ってんです?」

戌塚「っ…ぅぅ…」

紅「あー、これ東口のランカー。さっきまで軽くやりあってたんだよ。」

澪「軽くって…その人ボロボロじゃ…」

戌塚「あー痛っっ…ちくしょう…」

澪「うわ…起きた。」

紅「コイツ、回復力だけなら悠並だから。」

戌塚「って、紅!敗けを認めた訳じゃないぞと!」

紅「ほら、元気だろ」

澪「は、はは…それでご注文は?」

紅「なんか、ノンアルコールのやつ。それと包帯と消毒液ある?」

澪「あるよ。はい。」

紅「サンキュ。ほい、イヌちゃん。」

戌塚「変な呼び方するなだぞと…っぅか…ここどこだぞと。」

紅「ラスタ・ラヴだ。あのまま放置ってのはさすがに気が引けてな。」

戌塚「そら…どうもだぞと。」

澪「おまちどう。バージン・ブリーズだ。」

バージン・ブリーズ
グレープフルーツジュース60ml
クランベリージュース30ml
材料をシェークして、氷を入れた大型のグラスにそそぐ。

紅「お、サンキュ。イヌちゃん。乾杯」

戌塚「乾杯!…ってのなんで、お前と乾杯してんだぞと…」

紅「はは。ま、いいじゃん。うん、爽やかな飲み口だな。」

戌塚「っ…滲みる。けど、いけるぞと」

澪「うちはグレープフルーツもクランベリーも生を絞るからな。」

紅「なるほど。気に入ったよ。ただ、もう少し紅かったら完璧だけど。」

澪「ノンアルコールで赤だとトマトジュースになりますよ?アルコールならジャックローズっとかあるけど。」

紅「酒はこんどにするよ。」

戌塚「っっ…」

紅「そういや、イヌちゃん。最近毎日来るなぁ。」

戌塚「勝つまでやるぞと……いや!敗けを認めた訳じゃないぞと!」

紅「なんもいってないじゃん。ま、けどイヌちゃん。別に相手するのはいんだけどさ。なんで、俺なんだ?」

戌塚「なんでって、弱い相手とやったって意味ないぞと。」

紅「いや、そうだけどな。相手なら他にもいるだろ。オタク(東口)の処なら。」

戌塚「……」

紅「千夜をはじめそれなりの腕利きもいる。なんなら悠に亮…」

戌塚「兄貴(悠)や千は確かに強いぞと……けど、手加減する。確実にな…だぞと」

紅「あぁ…なるほど。俺なら手を抜かずにぶっ飛ばすもんな。」

戌塚「そゆことだぞと。俺は千みたいに頭使って身体を鍛える真似はできないぞと…実践にあるのみだぞと」

紅「ふぅん…」

戌塚「なんだぞと」

紅「いやいや、俺キライじゃないぞ。そーゆ考えかた。」

戌塚「俺は別にお前なんか好きじゃないぞと」

紅「そう言うなよ。俺だってわかるんだぜ。イヌちゃんの気持ち。」

戌塚「あん?」

紅「本当に強い相手を見るとな……上には上があるって言葉が空しくなるからな。」

戌塚「へっ…ビビりだぞと。」

紅「かもね。ま、だからこそ……挑戦しちゃうんだよね。壁に。」

戌塚「かもな…だぞと。」

紅「…あ、そだ。イヌちゃん。」

戌塚「あ?」

紅「こんど暇なら、宗方六花って女とやってみろよ。」

戌塚「誰だぞと?」

紅「ま、強い女かな。」

戌塚「どのくらいだぞと?」

紅「さぁ…今は俺以下かな。けどアイツは強くなるよ。もっともっと。」

戌塚「ふぅん…ま、覚えとくぞと」
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