ー談話ーラスタ・ラヴへようこそ【Ⅲ】9

ーラスタ・ラヴ(9/21/夜)ー

マリア「仕事がない」

悠「……え、首?」

マリア「違います。単発の仕事しかないんです。ほぼパート状態。」

悠「ふーん」

マリア「本当なら長期契約が一番なんですけどね。」

久秀「お金を稼ぐだけなら、いい仕事あるわよ。」

マリア「違法性は?」

久秀「ふふっ」

悠「ああ、これ危ない奴だ。絶対」

久秀「お金っていうのはやることが危険なほど入ってくる額も大きくなるのよ。」

ともき「いやいや」

悠「確かに」

ともき「確かにじゃねーよ」

マリア「ちなみにどんな仕事を紹介してくれるんですか?」

久秀「簡単よ。ただ、銀行からお金を降ろすだけ」

マリア「降ろすだけですか」

久秀「そっ、降ろすだけよ♪」

悠「……それ、出し子じゃね?」

久秀「…………」

ともき「出し子?」

悠「要するに騙された奴が銀行に振り込んだ金を出す係だ。」

ともき「えぇっ……」

久秀「ふふっ。」

マリア「振り込め詐欺やってるんですか?」

久秀「…冗談よ」

ともき「微妙に間があったな」

悠「やりかねないのが怖い」

久秀「やってないわよ。やってないけど振り込め詐欺は犯罪の中でかなり美味しいのよね。」

ともき「おいしい?」

悠「世間であれだけマスコミに警告されてても200人に1人は引っかかる。近年、日本の人口が約1憶2000万代でピークに達した。日本建国以来一億人を超えてこんなに日本人が増えた多のは初めてだ。」

マリア「ベビーブーム世代がいま高齢者に突入している更には医学の進歩。今や日本は2.5人に1人が65歳以上という高齢者大国ですからね。」

久秀「だから高齢者だけに絞っても計算上では24万人が引っ掛かるの。さらに日本人は生真面目に貯金してる……つまり大金を持った老人が街を闊歩してるのよ。」

悠「まさに犯罪史上最高の条件だ。だから振り込め詐欺の事件は減らない」

ともき「なるほど……詳しすぎないか?」

悠「似たようなのを昔崇と一緒に絞めたことあるしな」

久秀「久秀はどちらかというとグレーゾーンまでならやっていいと思ってるし」

マリア「ほんとにグレーですか?」

久秀「バレなきゃ犯罪じゃないのよ」

後楽「おじさん、お馬さんにお金取られちゃったからお金ちょうだい」

悠「狸詐欺にはかからないが、ぶっ殺す!」
ドゴゥッ!
【狸の置物】
ガシャーン!

ともき「最強の詐欺師は身近にいたな。」

久秀「詐欺師っていうかタカリね。」

悠「がるるっ!」

マリア「では、夢前お勉強問題!物事の変化が起伏に富んではげしいことの例えを四文字熟語で?」

久秀「波乱万丈」

マリア「Yes!」

悠「プリキュア!」

ともき「やかましい」
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