ー談話ーラスタ・ラブへようこそ~【Ⅰ】3

ーラスタ・ラヴー

悠「いちち…」

美喜「あのさぁ、怪我したら店に来るなとまでは言わないけど。治療するのは止めてくれない?」

悠「血まみれって訳でも縫合手術してるわけじゃ無いんだから多目に見てくれ。痛っ!?れ、澪、もう少し優しくしてくれ。」

澪「消毒液つけるのに優しくもなにも無いだろ…文句があるなら自分でやれよ。」

悠「むむ…なんて正論だ。けど、気持ち的な優しさでカバーしてくれ」

澪「意味がわからん。」

美喜「それで何してたわけ?」

紅「いやー、駅の通り裏の廃ビルあるじゃん。いった?!」

六花「廃ビルって、炎銃さんのアジトですかー?」

紅「そうそうっーー?!リッカ!滲みる!傷口押さえすぎだ!」

六花「あり?」

悠「……澪に頼んでよかった。」

澪「どうも。」

美喜「炎銃のアジトなんかでなにしたのよ。」

紅「あそこって運動器具あるだろ。使わしてもらってたんだよ。」

悠「あれ、どっからかっぱらってきたんだよ。明らかに盗品だったぞ。」

紅「んで、炎銃に使わせてくれーって、頼んだら……」

美喜「いや、言わなくても解るわ。」

悠「四方八方から発砲されるは…瓶は飛んでくるは…追い回されるは…」

澪「おいおい…」

悠「最後には階段から落ちてこの怪我だよ。」

美喜「はぁ…まぁ、それでも擦り傷だけってのはよかったわね。悠の方が数が多いけど」

悠「女優だから顔は守ったわよ。」

美喜「黙りなさいよ。エタノール傷口に垂らすわよ。」

悠「秘密の銘柄エタノール!って、せめてウォッカにしてくれ。」

紅「炎銃は容赦しないからなー。」

悠「瓶投げる→撃つ→破片の雨とか洒落になんねぇよ。ヤクザ並みに性質悪いぞアレ。いちち…」

澪「そんなことやられたのか…」

紅「いやぁ、ドキドキしたな。」

悠「心肺停止しかけたよバカ!なにがタダで身体鍛えられる場所だよ!」

紅「予定だと炎銃がいないはずだったんだよ。怒るなよ~」

悠「怒るわい!いや、っかまだ俺だからこのくらいだけど他の奴ならまず間違いなく友達やめてるぞ。」

紅「あははは」

悠「笑い事じゃねー!」

紅「あ、いやいや、違うって。この笑いは、悠がこの程度で人を嫌うわけ無いじゃんって笑いだよ。」

悠「紅…って、誤~魔~化~せ~る~か~」

紅「ありゃ、あはは~。」

美喜「……」

澪「オーナー、さっきからなにしてるんです?」

美喜「いや、このムービー好き者に売れないかなって」

澪「……止めましょう。」

悠「リッカ、いいから消毒液たーっぷり塗り込んでやる。」

六花「あいはーい。」

紅「え、ちょ、まて悠、羽交い締めにするな!リッカ、やめろ!」

澪「なんか、あの三人兄弟みたいっすね。」

美喜「待ちなさい。六花は私のよ。」

澪「いや、聞いてないっす。」
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