ー談話ーラスタ・ラブへようこそ~【Ⅰ】3

ーラスタ・ラヴー

悠「っす。」

澪「いやいや、からの「っす」はオカシイだろ。」

悠「じゃあ、っすだぜ。」

澪「なんだよ、「っすだぜ。」って…接続語だけで済ますな、前部になにかをたせ。」

悠「次回から善処する。」

澪「……」

美喜「アホなやりとり終わった?」

澪「アホなのはアッチだけです」

悠「まぁ、それはおいといて、手羽先とイチゴいらないか?」

澪「なんだ、その組み合わせ。」

悠「手羽先は肉屋でいっぱいもらった物でイチゴは梔姉さんから送られてきた物……だが、さすがに食いきれなくて」

美喜「くれるなら貰うわ。」

悠「じゃあ、やる。ほれ、血まみれの鳥の羽の先。そのまま唐揚げがおすすめかな。」

澪「若干、食欲無くすなぁ…」

紅「言い方が悪すぎだ。」

悠「ちょっとしたユーモア?」

澪「疑問系かよ」

悠「それにしても寒いなぁ。」

紅「今日は今月最大の寒さらしいぞ。」

美喜「おかげで朝から水道が凍ってシャレにならなかったわよ。これで雪でも降ってたら店閉めてたし。」

澪「はは、俺のうちも今朝玄関前が凍ってたよ。はい、イチゴ洗えたぞ」

紅「小粒だけど甘いな。」

美喜「けど、かなりの量よね。ボール三つ分て、けっこう高いんじゃないの?」

悠「このサイズは売り物にならないんだよ。だから、余ったのを送ってくれたって訳だ。」

紅「いい、お姉さんじゃん。」

悠「基本的に梔姉さんはいい人だよ。もう一人のドアホウと違ってな。ただ…ダンボールいっぱいの野菜をポンポン送ってこられてもな…さすがに処理しきれん。それより、シャンパンあるか?」

澪「飲むのか?」

悠「ああ、イチゴ入れて飲むんだよ。」

美喜「あら、洒落てるわね。」

悠「昔なんかの映画で見てな。覚えてたんだ。シャンパンが次第にイチゴで甘くなってくるってやつ。」

紅「俺は紅いならなんでもいいんだけど」

悠「お前の紅さに対する思いには脱帽だよ」

紅「紅はいいだろ。最高のカラーだ。」

悠「いや、黒だろ。」

美喜「どっちでもいいんじゃない。」

紅「えー」

美喜「なによ。」

紅「いや、別に」

美喜「いや、そこはなにか言いなさいよ。」

悠「なにか。」

美喜「刺すわよ?」

悠「なにかいえっていったからいったのになぁ。」

紅「それ以上いうと本気で刺されるぞ。」

悠「俺が紅く染まったら後のことは頼んだぜ。」

紅「いやー、血まみれはちょっと…」

悠「そこは受け入れろよ。」

紅「血まみれにするのは得意でも介抱するのは別じゃん」

悠「ああ、なるほど」

澪「納得するなよ怖いって…」
63/100ページ
スキ