ー談話ーラスタ・ラブへようこそ~【Ⅰ】3

ーラスタ・ラヴー

澪「いっ……」

悠「お?どした?」

澪「あ、いや、アイスピックがちょっとかすった。」

紅「ちょっとって、血ぃでてんじゃん」

美喜「ちょっとまっててバンソーコー取ってくるから。」

澪「あ、こんくらい舐めとけばいいっすよ」

悠「アムッ。」

澪「……」

悠「……っん、止まったな。」

紅「躊躇なくひとのゆび舐めた、ってかくわえたな。」

澪「動揺してる俺がいるよ」

悠「なんだ、ダメだったか?」

澪「ダメっか、反応に困るんだよ」

悠「?」

美喜「アンタは行動が極端なのよ。」

悠「そこがよくわからん。」

紅「悠は行動力があるのか無いのか解らないなぁ。」

澪「大胆不敵なだけじゃ。」

悠「あのなぁ…俺だって誰でも指舐める訳じゃねぇぞ。」

紅「ふぅん。」

悠「まぁ…けど、たいていは舐めるかな。」

美喜「どっちよ…」

悠「自分でいうのもアレだけどさ…そうやって気ぃ使わなくてよくて遠慮なく付き合えるのばっかりといるからな。」

澪「なんだそりゃ。」

悠「いや、例えばさぁ…ここに今、子供がいたとするだろ」

紅「ああ。」

悠「俺らは酒を飲んでる。その子供は羨ましそうにみてる。けど、しょーがねぇだろガキに酒を飲ませるわけにいかねぇし、いちいちしょげんなメンドクセぇとか言えないだろ?」

澪「そんなオブラートをドブに捨ててきたみたいな…」

紅「悠はそれ俺たちにいえるのか?」

悠「いう。」

美喜「きっぱりいったわね。」

悠「まぁ、いうっーか、言えるだ。腹がたてば文句も言うし、ムカつけば怒鳴れる。普通に言える。」

紅「けど、そのわりに悠はマジ反応は薄いよな。わざと大袈裟に驚いたり、ふざけたりはするけど。」

美喜「反応薄い?どこが?」

澪「いや、薄いっすよ。ここでいるとわりとポンポン会話のキャッチボールしますけど、人数いない時なんかバカにされてもなんも言い返しませんから。」

美喜「えぇ…悠の場合ガツンと言い返しそうだけど」

悠「あー…ほら、さんざんに言われるのはなれてるし。」

紅「わー涙を誘うなぁ。その発言」

悠「まぁ、ほらアレですよ。俺って正直素行は最悪じゃん。」

美喜「そうね。」

紅「あはは。」

澪「え、笑うとこ?」

悠「だから端からみたら、関わるとめんどくさい人間って思われるんだよね~。まぁ、そう思われてた方が楽だからいいんだけど。」

美喜「あ、なるほど。」

澪「どうかしましたか?」

美喜「悠に足りないものがわかったわ。」

悠「またか、今度はなんだよ。」

美喜「関心と配慮の距離感よ」

悠「あー?」

美喜「暇なときは余計なトラブルに食いつく癖にいざ身の回りの事には無関心で赤の他人には親切するのに親しい相手や自分には配慮が足りない」

紅「的をついた意見だな。」

悠「あー……かもねー。」

美喜「これか…これが本来のコイツの反応なのね…」

澪「はい…超反応薄いです。」
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