ｰラスタ･ラヴｰ

崇「ほぅ、それで全部のテーブルを新調したのか。」

澪「はい、流石に割れたのは修理できないっすから。この際、取り替えてしまおうと」

崇「それで間近で見ていた感想はどうだ？」

澪「はぁ…なんと言いますか…」

崇「言葉を作らなくていい思った通りの事をいえ」

澪「……なら、とにかくデカイ…てのが感想っすね」

崇「ほぉ」

澪「まぁ、ガタイってのもありますけど…なんっーか、威圧的な物がデカイんすよ。ただの腕相撲なのに…まるで目の前で隕石と隕石がぶつかったみたいな感じでした。」

崇「なるほど…な。それでその隕石同士のぶつかり合いの余波がアレか？」

炎銃「っしゃぁ！勝った！」

戌塚「いってて…本当にコイツ女なのかだぞと」

炎銃「おら！負け犬はどいて次の相手はどいつだ」

紅「よし、炎銃。相手してやるぜ。」



澪「…はい、腕相撲ブームです。虎狗琥さんはどうです？」

崇「機会があればな。それより、まだ呑めるだろ。やれよ。せっかくの休みなんだ。」

澪「あ、ども。」

崇「おい、もう一本追加だ。」

悠「へいへーい……お待たせしやしたー」

澪「はは、口はともかくちゃんとやれてるな。」

悠「ちくしょう…あのテーブルなんであんなに高いんだよ」

澪「ここ(VIPルーム)のテーブルとかは全部別注の合金で作られてるんだ。下(一階)で酔った客がここで暴れたりして壊されないようにな。」

悠「暴れて壊れないもんをあの筋肉魔神は割ったのか…。」

美喜「その原因はアンタにあるんだからしっかり働きなさい。」

悠「異議有り！！」

美喜「異議を却下します。」

悠「なして？！」

美喜「今どき逆転しちゃうような裁判をネタにするから。」

悠「じゃあ、異論があります」

美喜「なによ。」

悠「確かに拳二に金剛をぶつけたのはわたくしです。…っが、直接的にテーブルをヘシ折ったのは腕相撲をしていた二人が原因だと思いませんか？更にいえばなぜ、あの二人にはなんのペナルティーも無し……」

美喜「うっさい、黙れ、インテリぶった喋ゃべりかたすんな。」

澪「オーナー、キャラコワイッス。あと悠が泣きそうです」

崇「…ところで総額いくらかかった。」

悠「俺への気遣いは？」

美喜「特注品だから…どんぶり勘定で7、80万くらい。」

崇「それで、コイツはいくら払う」

美喜「10万円」

悠「せめて、三で割れよ！俺一人がまるまる出すのはオカシイだろ！」

崇「ふっ…なら、俺が出してやろうか？」

悠「……」

崇「なんだ？」

悠「どうせ、裏があるんだろ。」

崇「なに、簡単な事だ。拳二か金剛、どちらでもいいから腕相撲で勝ってみろ。勝てば俺が出してやる。」

悠「ふっ……オーナー俺、仕事頑張ります！」

澪「あ、逃げた。」

崇「やれやれ…つまらない奴だ。」

紅「いやいや、崇さん。あの二人に腕相撲で勝つまで頑張るなら、普通に働いた方が絶対にはやいっすから。」