ー談話ーラスタ・ラブへようこそ~【Ⅰ】3

ーラスタ・ラヴー

金剛「…っで、なんだ、緊急事態って。」

悠「あーん、金剛ちゃん。来てくれたのねー!」

金剛「キモいから寄らないでくれ。」

悠「こっちだって好きでこんな役してねぇよ」

金剛「なんだコイツ…逆ギレかよ」

悠「冗談は向こうにナイナイしといて…。コホン、実はな金剛きゅんのたくましい二の腕のパゥワーを見せてほしいのだ。」

金剛「帰るぞ。」

悠「待てって。腕相撲で俺が負けたから敵討ちしてくれ。」

金剛「誰が負けたって?」

悠「俺が負けた。」

金剛「誰に?」

悠「アレに」

拳二「……」

金剛「なるほど…(っか、お前マジ負けか?)」

悠「(んー…多分、腕相撲に関してはマジになっても勝てん。見た目通り洒落にならんぞあの腕は。)」

金剛「そうか…」

拳二「よぉ、兄ちゃん。ウォーミングアップはすんでるみてぇだな。」

金剛「さっきまで、バーベル上げてたからな。まぁ、アンタとは一度、力比べしてみたいと思ってたんだよ。」

拳二「かっかっか。若いねぇ。どぉれ……オッサンの底力、かるーくみせたるよ。」

金剛「じゃ…胸を借りるぜ…。」

紅「なぁ、千夜ちゃん。どっちが勝つと思う?」

千夜「わかんねぇなぁ…。瓦谷のオッサンは腕の太さが異常。金剛ってのも常人離れしたガタイだ。」

戌塚「どっちもぶん殴られたくないぞと。」

悠「筋肉の総量なら金剛だな。身体のほとんどが筋肉で出来たダイヤモンドの鎧だし。だが、腕の筋肉なら拳二だ絞りに絞り込んだザイルみたいなもんだからな。」

紅「……なぁ、冷静に解説してるけど普通この勝負のジャッジとかするんじゃないのか?」

悠「いやー、俺も観客になりたくて、まさに世紀の一戦じゃん」

千夜「おいおい…」

澪「それじゃ……いきますよ。レディ……ゴゥ!」

金剛「んんっ!」

拳二「ハァッ!」

悠「うっわ…すげえ気迫…」

戌塚「おいおいおい…二人とも足下がギリギリいってるぞと…」

千夜「ダンプカーかあの二人…」

拳二「ほぉ…マジに…いいパワーしてんじゃん」

金剛「アンタ…こそ…悠を倒すだけの事(力)はあるな…」

拳二「かっかっ…アイツなんぞ、かるーくひねれるっうの」

悠「なんだと!拳二てめぇ、タイヤパンクさせっぞこら!」

美喜「人間ちっちゃいわぁ…」

金剛「んんんっ…」

拳二「おおおっ…」

「「ダッアァァ!!」」

バギンッ!!

紅「あ…」

拳二「……」

金剛「……」

戌塚「テーブルが割れちゃったぞと」

千夜「……引き分けか?」

拳二「かっかっかっ。コイツは驚いたな。」

金剛「決着はまたいずれだな。」

澪「っか…えぇー…そのテーブル鉄製なんすけど…ねぇ、オーナー?」

美喜「……請求書はどっちに渡せばいい?てゆーか、悠が弁償しなさいね。」

悠「なんで!?」

美喜「そもそもの原因はアンタでしょ。」
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