ー談話ーラスタ・ラブへようこそ~【Ⅰ】3

ーラスタ・ラヴー

千夜「それで、勝敗はどうなった?」

紅「三十戦十二勝十八敗。俺の負け越し。」

悠「最後の方はただの瞬発力勝負になってたけどな。スタート合図でどれだけはやく押せるかの。」

千夜「なんだそりゃ…っーか、腕相撲は連戦でやるもんじゃねぇだろ。」

紅「悠が負けず嫌いだから」

悠「後半戦はお前が挑んできた側だったけどな。」

紅「いや、あれだよ。昨日は右腕が風邪でさ~。」

悠「どんな言い訳じゃい」

紅「じゃあ、今から再戦な。千夜ちゃん達もやらね?」

千夜「……」

戌塚「やるぞと!」





美喜「っで、結果は?」

澪「はい、以下の感じです」

現在1位:小鳥遊悠
2位:紅
3位:戌塚誠
4位:和辰千夜

紅「千夜ちゃんが意外だったな。」

千夜「せぇな…。」

悠「足相撲なら間違いなく千夜が一位だろうな。」

千夜「ふん…」

戌塚「千夜はもっと裏側の遅筋とかを鍛えた方がいいぞと」

千夜「お前はもっとバランスよく鍛えないからスタミナが無いんだよ。走り込め。」

戌塚「えー……」

紅「ところでさ、さっきからずーっとこっち見てる方がいるんだけど」

拳二「ニコニコ」

悠「見るな。触れるな。関わるな。」

拳二「ニコニコ」

千夜「…上着脱いだぞ。」

悠「聞こえん。」

拳二「ニコニコ」

戌塚「シャツのボタンも外したぞと」

拳二「ニコニコ」

悠「……おう、コラ、オッサン。なに笑ながら腕捲りしてんだよ。テメェに参加権なんかありゃしねぇぞ。」

拳二「なんでだよ」

悠「その女のウエストみたいな腕と俺の繊細な細腕で何をどう競えってんだよ。」

拳二「ガタガタうるせぇなぁ。いいからこいよ。かるーく、かるーく、相手してやっからよぉ。」

悠「ちっ…この脳筋ゴリラが…その二の腕へし折ってやらぁ!」

紅「いやぁ…無理じゃね?」

千夜「無理だな。」

戌塚「無理だぞと。」

澪「じゃ…いきますよ。レディ……ゴゥ!」

悠「っ…ラアァ!」

拳二「おっ…ほぅ。」

紅「うっわ…あのオッサンびくともしてねぇし。」

千夜「悠の全力に余裕かよ…」

悠「誰が…全力だ。こっからが本気じゃい!オラァ!」

拳二「おぉ…!やるじゃねぇか。」

悠「っ…のぉ…ぉ」

拳二「んんっ……」

澪「ちょ…アレ、大丈夫っすかね。悠、血管切れませんか?」

美喜「先に腕が破裂しそうだけどね。」

悠「っ…くっ…」

拳二「ふん!」

ガゴッ!

悠「い゛っでぇ!?」

拳二「いやぁ、よくやったよ。俺の知り合いん中じゃ一番だ。」

悠「くそ、チート筋肉が…ちょっと、まってろよ!今援軍呼ぶからな!もしもし!金剛、今すぐラスタに来てくれ!え、トレーニング中?いいから来てくれ!緊急事態だ!」
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