ー談話ーラスタ・ラブへようこそ~【Ⅰ】3

ーラスタ・ラヴー

悠「今年のクリスマスも独りだったなぁ…。」

澪「え…今さら?」

美喜「てゆーか、さんざん騒いでたじゃない」

悠「騒いでる間は誰かがいる。けど、終わると独りだ。」

美喜「知らないわよ。」

澪「それに、家に帰ったら秋宵月がいるだろ。」

悠「バーローそういうんじゃねぇよ!こう恋人的なロマンス的なやつだよ!」

澪「知るかよ…。」

美喜「バカじゃないの?え、バカじゃないの?」

悠「真顔で二回言うな。それはマジに心にダメージくるから。」

澪「と言うか…。彼女が欲しいなら作ればいいんじゃないか?」

悠「ぁ゛?」

澪「えー…なんでドスの聞いた声出されながら睨まれてるんだ?」

悠「彼女が出来ないから寂しいクリスマス過ごしてんだYO!」

美喜「ウザイわぁ…」

悠「今日は一段とキツい一言くりだしてくれるやないけぇ」

澪「じゃあ、少しは出会いを探してみたらどうだ。」

悠「つまり……曲がり角で女の子とぶつかればいいってことだな」

澪「お前の耳はフィルターでもついてんのか?」

美喜「漫画かゲームか安いドラマじゃあるまいし…」

悠「だけど、確率はゼロじゃない!俺はその可能性にかけてみたい!」

澪「可能性のかけどころが悪いなぁ…」

美喜「頭が悪いのね。」

悠「アニコイがしたいだけだ。」

澪「あにこい?」

美喜「兄恋?BLゲー?」

悠「アニコイ!アニメみたいな恋だ。」

美喜「……病院連れていく?」

澪「ちょっと、誰かに柳さんの連絡聞いて……」

悠「とりあえずさぁ…本人に聞こえないように話せや。」

澪「最近、悠のガラが悪いなぁ。」

美喜「前からよ」

悠「私の心の中で怒りが爆発しそうです。」

六花「ミンチ?」

悠「そうグチャグチャに…ってなんでやねん!って、リッカ。」

六花「やほー。美喜さん、これ前回のライヴの売り上げ等々です」

美喜「あー、はいはい。ご苦労様。ちゃんとリッカも取り分もらった?」

六花「はい、けど…全部借金返済に当てましたけどー」

悠「お前借金あんのか?」

六花「本郷さんにねー。95万ほど…」

悠「はぁ?!95万?なんの金だよ」

六花「ZEMAITIS METALFRONT(ゼマスティスメタルフロント)」

澪「なんだそれ?」

六花「イギリスのトニーゼマスティスが製造したオリジナルギター!機能美と装飾美を兼ね備えたギターなんだよねー!」

悠「ジミヘンドリック、ジョージハリスンが愛用したギターだな……買ったのか?」

六花「うん、けどまだ本郷さんが持ってるよ。」

悠「え、なんで?」

六花「本郷さんって金持ちだけど絶対にお金の貸し借りはしないんだー。「金は簡単に信頼と友情をぶち壊す」って。だから、借金全額返済したらくれる約束なのだー。」

悠「なるほど。」
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