ー談話ーラスタ・ラブへようこそ~【Ⅰ】3

ー屋台ー

金剛「よぅ。」

拳二「来たか。」

悠「来たか。じゃねぇよ帰ってたら急に呼び出しやがって」

拳二「かっかっか。いいじゃねぇか、クリスマスぐらい付き合えよ。」

悠「あのなぁ…なにが悲しくて野郎に挟まれなきゃならない。」

金剛「とか言いつつ座るんだな。」

悠「るせぇ。っか、なんで金剛と拳二が一緒にいる?」

金剛「成行…かな?」

拳二「気にすんな。まぁ、呑め。駆け付け三杯だ」

悠「もうさんざん飲んだあとだっつうの。」

金剛「とか言いながら飲むんだな」

悠「いちいち突っ込むな」

金剛「ははは。」

拳二「っーかよー。冷やいよな。」

悠「クリスマス寒波だ。ホワイトクリスマスなんて粋じゃないか。」

拳二「じっさいは寒いだけだよな?」

金剛「そっすね。」

悠「これだからロマンチックの欠片もないゴリラどもは…」

柏「ロマンがねぇのはお前もだろ」

悠「うげ…柏。」

柏「う~寒…オヤジ、熱燗頼む。」

オヤジ「あいよ」

悠「お前なにしてんだよ。」

柏「すっ…ふー…なにって仕事が終わったから呑んでんだよ。」

金剛「お疲れさん」

柏「おう。」

拳二「はー…どっかにいい女いねぇかな」

悠「いい女はたいてい売約済みだよ。」

拳二「だよなぁ。あーあ」

柏「女なら買えばいいだろ」

悠「警察にあるまじき発言だな…をい…」

拳二「一山いくらの女なんかなぁ…」

悠「これだからヤクザは…」

金剛「そーゆーお前はどうなんだ?」

悠「いい女がいるならこんなところで野郎と雁首そろえて呑んでねぇよ」

拳二「そりゃそうだ。」

柏「っか、未成年飲酒でしょっぴいていいか?」

悠「ふざけんな。引っ張りたいなら札もってこい」

柏「あぁ?」

悠「んだよ?」

金剛「二人ともやめろって…」

拳二「ホワイトクリスマスがレッドクリスマスになりそうだな。かっかっか。」

金剛「洒落になりませんから」

悠「あーあ…聖なる夜の最後の顔合わせがコイツラだもんなー…」

柏「ふん。テメェが聖なる夜とかいっても意味ねえんだよ。」

悠「リアリストに言われたくない。」

金剛「柏は年の瀬はどうするんだ?」

柏「京都に帰る。顔出さねぇと姉貴がうるせぇし。」

金剛「悠は?」

悠「さーねー…」

拳二「なんならうちで過すか?昔みたいに」

悠「今年は真桜がいるから止めとく。」

金剛「なんならうちに来てもいいぞ。オヤジとオフクロも喜ぶし」

悠「ありがとよ。」

柏「そろそろクリスマスも終わるな」

金剛「次は正月か。一年なんか早いな」

拳二「まったくだ。」

悠「んじゃ、明日になるまえにいっときますか…」



メリークリスマス…
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