ー談話ーラスタ・ラヴへようこそ【Ⅲ】5

ーラスタ・ラヴ(7/31/夜)ー

悠「今日も一段と暑かった…」

雲水「まったくだぜ。見てくれこれ、こんなに焼けちまってる」
ピラッ

悠「おっさんのシャツ焼けを見ても何も嬉しくない。」

道玄「儂も腕にウエイトを巻いていたのが失敗だった。腕だけ焼けてない」
ズイッ

悠「だから、そんなの見せられても何も嬉しくないです。」

拳二「まだいいじゃねーか。俺ぁなんぞこのクソ暑くてもスーツ着てねぇとダメだから。フツーにジョッキ一杯分ぐれぇは汗しぼれっぞ」
脱ぎ脱ぎ

悠「おれの目の前でやったらぶち転がすからな!!」

緋斗「わー、今日は一段とゴツイ方々に囲まれとる。ふふっ」

ともき「……嬉しそうだな」

緋斗「ええー、そんなことないっすよぉ」

悠「緋斗、お前は二度とうちの敷居を跨がせない」

緋斗「今でもそんな跨がせてもらえてない件」

ともき「そうなんだ」

緋斗「そうなんです…」

雲水「むんっ!」
ムキッ!

拳二「はぁっ!」
ムキッ!

悠「暑苦しいから筋肉を盛り合うな!」

道玄「まったくだ、な。」
モリッ!

悠「おっさんも背筋が盛り上がってんだけど!!」

拳二「筋肉は見せてナンボだろ」

悠「お前らみたいな筋肉なんか見ても楽しくないだろ。おれみたいに整った筋肉が見て美しい筋肉なんだよ」

道玄「ほう。どれ、見せてみろ」

悠「ふふん」
脱ぎ

ともき「脱ぐのかよ!」

緋斗「結局見せたがりや」

雲水「肉が足りん!」
ベチッ!
悠「ひぎゃっ!」

道玄「もっと鍛えろ!」
バシッ!
悠「ぐぇっ!」

拳二「調子に乗るな!」
スパァン!
悠「うぎゃっ!!」

緋斗「うっわ……痛そう」

ともき「一人は明らかに個人的恨みだったような…」

悠「おま、おまっ……がぁ…」
ビタンビタン!

緋斗「アスファルトに放り出された魚みたいになっとる…」

ともき「胸と腹と背中にくっきり手形がついてる…。どんな力で叩かれたか想像したくないな」

道玄「雲水、やはり夏だ。小僧を海にでも連れていくべきだろう」

雲水「だなぁ。そうすると鎖がいるな」

道玄「重りもな」

悠「何させる気だ!!」

雲水「なにって、鎖で重りを縛りつけて砂浜を走らせる。」

道玄「足が火傷せんように砂浜と波が重なるギリギリのところでいいぞ」

悠「一番足がとられて筋肉が半端なく疲れるところですね!!」

拳二「船なら出してやっぞ!クルーザー!」

悠「うるせぇっ!」

ともき「悠の夏はこれからだな」

緋斗「さすがにちょっとかわいそうに思えますわ…」

悠「……小鳥遊妖怪問題!石燕の画図では、半透明の牛車の前面の、本来なら簾がかかっている場所に巨大な顔のある姿で描かれている。この妖怪は!!」

拳二「知らん。」

道玄「朧車だ」

雲水「おうおう、あの後ろが顔の牛車か。ああいうもんを一度ひっくり返してみてぇな。」

道玄「牛よりは手ごたえがありそうだ」

拳二「車はなかなか当たると痛ぇぜ」

道玄「車か……そういえば車では轢かれたことなかったな。」

雲水「バイクに突っ込まれたことは何回かあるがな。がはははっ!」

悠「……あのひとら怖い」

ともき「あ、うん、それは良くわかる。」

緋斗「ご愁傷様」
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