ー談話ーラスタ・ラブへようこそ~【Ⅰ】3

ー男爵ー

悠「ふゃ~ぁ~……。あふぅ…千夜ちゃんは珈琲派、紅茶派?」

千夜「(今のはアクビか?)……珈琲ブラックだ。」

悠「んじゃあ、マスター。珈琲とココア~」

轟「わかったよ。ごゆっくり。」

悠「ふはぁー…」

千夜「ズズッ……ふぅ」

悠「あったまるなぁ。」

千夜「あぁ…。」

悠「……」

千夜「……」

悠「千夜ちゃんと居ると楽しいなぁ。会話も弾むし。」

千夜「それは嫌みか?」

悠「はは、ちょっとした冗談。茶目っ気だ」

千夜「ふん。」

悠「それにしてもこうして二人でのんびりするのってはじめてじゃね?」

千夜「そうかもな。」

轟「早朝からのんびりってのもどうなんだ。」

悠「そう言わんでくれよ。こっちはオール後なんだから。」

轟「どうりで酒臭いわけだ。ガキ自分から無茶ばかりしとるとロクな大人にならんぞ。」

悠「大丈夫だ。もうどうしょうもないから。」

千夜「ふふ。」

轟「やれやれ…。もうすぐパンが焼けるが食うか?」
悠「いただきま~す。」

千夜「はい。」

轟「うむ。すこし待ってな。」

悠「なぁ、千夜ちゃん」

千夜「あ?」

悠「お前ってさクリスマスはどんな感じ?」

千夜「出前と厨房係」

悠「わぉ…働き者さんだな。」

千夜「別に…。いつもの事だ。」

悠「女は?」

千夜「居ると思ってるのか」

悠「まぁ、聞いてみただけだ。じゃあ、クリスマスは仕事いっぽんなのか?」

千夜「それの場合が多いな。けど、夜になるとうるさいのが必ず来る」

悠「うるさいの……デイジーか?」

千夜「あれはうるさいじゃなく、騒音。来るのは戌塚だ。」

悠「ああ、そっちな。」

千夜「おれが言えた義理じゃないがアイツも相当暇なんだろ。毎年のように顔出してくる。」

千草「戌っちは家族とかと過ごさないの?」

千夜「アイツの親はいつも帰りがバラバラらしい。」

悠「っか、なに、さもハナッから居たように会話に参加してんだよ。」

千草「いいじゃない。はい、ピザトースト。」

悠「へい、どうも。で、戌塚って一人っ子か?」

千夜「一人で。ガキの頃から鍵っ子だ。」

千草「それで不良になったのね。ズズッ」

悠「いや、なに当然のように座ってんだよ。っか、それ俺のココアですよね?」
千草「いいじゃない。減るもんじゃないし。」

悠「減るよ!っか、飲んだら明らかに減ってきますよね!」

千草「朝からうるさいなぁ…」

千夜「お前、元気だな…」

悠「くそ…。亮に言いつけてやる」

千草「子供か。てゆーか、何を言いつけるのよ」

悠「お前の彼女、俺と間接キスしたぞって」

千草「アンタいくつよ。言ってて恥ずかしくない?」

悠「冷静に返すなよ。」

千夜「くく、確かにガキっぽいな。」

悠「千夜ちゃんまで酷いぜ。ズズッ…」

千夜「だからって人の珈琲飲むんじゃねぇよ」

千草「ココア飲む?」

千夜「甘いのはいらん。」
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