ー談話ーラスタ・ラブへようこそ~【Ⅰ】3

ーラスタ・ラヴー

拳二「よう。先日は世話かけたな。」

ともき「あ、いぇ…」

悠「本当だよ。筋肉ゴリラ。酔いつぶれるほど呑むんならちゃんと帰りのこと考えとけよ。」

拳二「わりぃ、わりぃ。組の忘年会でよぅ。朝から通しで呑んでたんだ」

ともき「一日中?!」

拳二「ああ、そうだ。組員全員でな店変えながらずっとだ。」

悠「そら酔うわなぁ。っか、そのうえなんで、ここ(ラスタ)に来た。」

拳二「呑みたかったからかな。ぶっちゃけ覚えてねぇ。ほら、酒さけアレば無敵になれっだろ。」

ともき「いやいや…身体壊しますから」

拳二「いかん、いかんぞ。若いうちから守りにはいってんじゃ駄目だ。時間がアレば呑め。余裕がアレば呑め。余裕がなくても呑め。朝日が昇るまで呑め。」

悠「ふむ。」

ともき「静かにうなずくなよ……。」

悠「あ、バレた?」

拳二「お前らは忘年会しないのか。」

ともき「予定はないですね。」

悠「同じく。」

拳二「中山はともかく悠なんでお前が予定ねぇんだよ。」

悠「なんでと言われてもな。忘年会する相手もいねぇし。」

拳二「崇とかがいるだろ。」

悠「分刻みのスケジューラ相手にいつ忘年会を誘う…。っか、アイツと朝まで呑んだら俺が死ぬわ。」

拳二「なら、しゃあねぇな。なら、俺が企画してやるよ。」

悠「あははは。全力で遠慮しときます。」

拳二「おい、こら。なに冷静かつ丁寧に断ってんだよ。」

悠「今晩、飯何にしようか…。ともきは何する?」

ともき「そうだなぁ。寒いし手軽に湯豆腐とかかな」

拳二「ぶっ飛ばすぞ。」

悠「どした。何切れてる。その、骨太骨格のガタイでカルシウム不足か」

拳二「人の話を聞けってんだよ」

悠「聞いてるだろ。大根はオデンのメイン食材って話だろ。」

拳二「よし、その喧嘩買ってやる。」

美喜「やるなら外に出てけ」

拳二「上等だ。表出ろ。」

悠「寒いから嫌。」

拳二「うぅおぉぃ!!!!」

ともき「なんか、あったまるの一杯頼めるかな?」

美喜「アルコール有、無し?」

ともき「無しのやつで」

澪「ふたりとも止めようとか思わないのか?」

ともき「いや、大丈夫だってあの二人すげぇ楽しそうだし」

美喜「まぁ、店で暴れだしたら任せるわね」

ともき「任せるそうだぞ。」

澪「無茶難題を押し付けないでくれ…。」

拳二「んだよ、昔はよくつるんだじゃねぇか」

悠「おっさんと二人きりの忘年会なんぞごめんじゃい!」

拳二「じゃあ、綺麗所(ホステス)がいる店でやるか?」

悠「金ねぇよ」

拳二「会計別になんかしねぇぞ。」

悠「なんだ、やたら気前いいじゃん。」

拳二「お前をキャバに連れてくとモテるからな。ギブ&テイクだ。今からいくか?」

悠「そーゆー事ならノーサンキュー。」
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