ー談話ーラスタ・ラブへようこそ~【Ⅰ】3

ーラスタ・ラヴー

悠「っ……」

澪「悠、大丈夫か?顔色が悪いぞ」

悠「だいじょばない……ちなみに俺の顔、何色?」

美喜「赤みの失せた土色ね。」

悠「死体じゃんそれ……あぁ…」

澪「……帰って寝た方がよくないか?」

悠「うむ……正論だ。けど、今は動きたくない…っか、動いたら昨日のが全部出る。マーライオンだ!」

美喜「吐いたら…殺◯わよ?」

澪「オーナー伏せ字の意味がありませんよ。それ」

悠「物騒なこと言ってないで水くれ。水を」

美喜「塩水でいい?」

悠「なに、そんなにマーライオン見たいのか」

澪「はいはい、バカなこと言ってないで……。ほら、水」

悠「はぁ~…水ウマ。今日は朝から何も摂取してなかったからマジにうまいは~」

澪「水に栄養は無いけどな。というか、何か食わないと回復しないだろ。」

悠「そうなんだけどな。さすがに胃が拒絶反応してるんだよ。しこたま飲み食いも考えものだな。考えてみたら昨日は脂気と酒しか口に入れなかった気がするし。」

美喜「そーゆー食生活しておかしくならない?」

悠「いや、現に体調はおかしくなってるよ。っか、別に毎日が酒浸りじゃないぞ。ちゃんと…」

澪「ちゃんとなんだ?」

悠「ビールなら四本までにしてる」

美喜「いつかデブるわね。絶対に。」

悠「だよなー。ビールはそく脂質に変換されるもんなー。はぁ、将来はメタボかな。」

澪「はは、嫌なら今のうちに酒の量を減らさないとな。」

悠「それも辛いな。まぁ、飲んだ分は汗で流せばいいか。」

澪「飲んで身体動かすのは明らかにダメだろ。」

悠「汗を流す前に胃の中の物を流しそうだしな。やっぱ、酔拳か。」

美喜「え゛?出来るの?」

悠「出来ん。」

美喜「……」

悠「睨むなよ。ジャッキー・チェンみたいな酔拳はできないけど、陳八酔拳なら知ってる。」

澪「なんだそれ?」

悠「演舞のための拳法だ。実践には向かないけど酔拳のひとつ」

美喜「太極拳みたいなもん?」

悠「美喜は……朝とかに、じい様、ばあ様がやってるのを想像してるだろ。」

美喜「違うの?」

悠「まぁ…違うような、違わないような。」

美喜「歯切れの悪い物言いね。」

悠「いや~…せめて、舞いとかっていって欲しいんだけど」

美喜「実際目で見たことないのにそう言われても困るわ。」

悠「それもそうか。」

澪「っかさ、酔拳でもなんでもいいけど気分が落ち着いて来たなら今のうちに帰ったらどうだ?」

悠「あ、確かに。今なら動ける気がする。」

美喜「てゆーか体調不良でわざわざここまで出歩かなかったらいいのに…」
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