ー談話ーラスタ・ラブへようこそ~【Ⅰ】3

ー焼肉屋鉄ー

海「ゆーゆとオッチャン帰ってこんなぁ」

梓「タコ殴りになってたりして」

紅「そりゃ笑える。」

ともき「いや、笑えないって」

戌塚「タバコでも買いにいったんじゃないかだぞと」

海「あのおっちゃん。メチャメチャ吸うもんな。」

空「せや、柳せんせも昔は吸うとったな。社長も吸うし……私の周りはヘビースモーカーばっかりや。」

ともき「医者としてとめないんですか?」

空「まぁ、吸う吸わんは本人の自由やし。それに私は医者やけど専行はあくまで心理学と新器開発やから」

ともき「心理学?」

空「心理学ゆうても、心理テストみたいなもんを患者さんにして精神状態を調べる程度やけどね。」

戌塚「へぇ…なんか試して欲しいぞと」

空「ほな…一つ、あなたは道を歩いてます。そのとき、目の前に大きな木が生えてました。その木はどないな木でしたか?」

①スギ
②ケヤキ
③サクラ
④リンゴ

戌塚「俺は杉だぞと」

空「先に、心理学では「バナウムテスト」ってのがあります。風景の中に「木」を描いてもらう事によって、その人の心理状態を読み取るテストのことなんやけど。このテストの大きな注目点は一つ。「常緑樹」か「落葉樹」かってことなんやけど。年中変わらない姿なのが常緑樹。そして、季節によって姿をかえるのが落葉樹。ちなみにこのテストで悠さんはサクラ。柏さんはリンゴでしたわ。」

戌塚「それで…スギはなんだぞと」

空「スギは年中通して、あまり大きく姿をかえまへん。せやからしっかりした気持ちを持って、周りの意見にあまり流されないタイプ。ただ、時としてガンコで周りが見えへんタイプや。」

戌塚「……?」

ともき「わかってないな。」

梓「とにかくガンコって感じだよ。」

戌塚「なるほど!」

海「この兄ちゃんもアレやな。」

星凪「海ちゃん。だから、失礼だよ…」

ともき「悠はどうでした?」

空「サクラは季節によって大きく姿を変える木。周りの流行や意見を把握して、その評価を良くするために、柔軟に行動できる人。加えて自分のビジュアルにも強い意識をもって、基本的に異性にたいしても面食い。」

ともき「あらたずも遠からず?」

梓「自分のビジュアル云々は兎も角、柔軟に行動できるのはそうかもな。」

翡翠「…りんごは?…」

空「なによりも「実利」を重んじる人や。とにかく努力や経過よりも、結果主義。特に非効率に物事を進めるのが許せないタイプ。とても要領がええ人やけど、時に周りから冷めた目で見られることがあるタイプやな。」

海「柏の兄やんならまさにそれやな。」

空「ま、あくまでもテストやけどな。あ…けど、柳せんせが悠さんが中学の頃このテストをやった事があったらしいわ。」

梓「その結果は?」

空「柳の木と幽霊を描いたそうや。よほど荒んどったんちゃうかな。」

ともき「わぉ…」
10/100ページ
スキ