ー談話ーラスタ・ラヴへようこそ【Ⅲ】2

ーラスタ・ラヴ(11/10/夜)ー

雲水「冷えるなぁ」

道玄「冷えるというなら上着を着ろ。」

雲水「キュークツなのはもっといただけねぇなぁ」

道玄「……ノースリーブにモヒカンのパンクオヤジと並んで歩くこっちの身にもなれ。」

雲水「がはははっ。」

道玄「笑い事ではない…。」

悠「あのおっさんの相手は大変だろうなぁ」

ともき「お前も大概だからな」

悠「おれはちゃんと長袖着てるし」

ともき「作務衣な」

悠「作務衣だが?」

ともき「……」

悠「なんじゃい」

拳二「ふー……おっさんくせぇ」

悠「体臭が臭いおっさんにおっさん臭いとか言われた」

拳二「誰がおっさんだ!」

悠「鏡持って来てやろうか?」

雲水「がはははっ。いいじゃねーか、逆におっさんになった後がなげーこと持つから。得だぞ?」

拳二「得な気がしねぇ」

悠「童顔が将来的にロリババァ枠におさまって得なように、老け顔は将来的におっさん枠が安定するってことか……ふむ。」

ともき「色々と違うだろ」

道玄「というより、気にすることか?」

悠「道玄のおっさんは歳とることになんも感じないのか?」

道玄「感じないことはないがイチイチ気にかける事でもない。常に万全の状態を維持していればいいだけなんだからな。」

悠「衰えろよ」

道玄「儂とてとっとと隠居したい。隠居して孫でも抱きながら妻とクルーザー旅行にでも出かけたいもんだ」

ともき「孫抱きながらいったらダメだと思いますけど…」

雲水「がはははっ。クルーザーはやめとけとんぼ返りになるハメになっぞ」

悠「は?」

道玄「笑えん冗談はやめろ」

拳二「孫はどうか知らんが、お前さんなんか大きな預かりあるのかよ。暇ってわけではないだろうけど嫁さんと旅行くれーはいけんじゃねーのか?」

道玄「大きな預かりならある」

悠「へー、初耳だ」

道玄「お前のことだ小僧」

悠「はい?」

道玄「お前がしっかりと龍剄を使えるようになってちゃんと鍛錬にいそしみ、勤勉に務めれば儂だって気楽に過ごしているわ」

悠「おいおい、まるでおれが……」

ともき「その通りだろ」

悠「まだなにもいってませんけど?!」

ともき「色んな人に世話になってるんだから迷惑かけるなよ」

悠「世話になってることもあるけど迷惑をかけた覚えはちょこっとしかないよ」

雲水「小僧がいうちょこっとてのは常人のいう大分だろ」

悠「ばんなそかな!」

拳二「そうだな。俺ぁもさんざん迷惑かけられてっし」

悠「テメーはどう考えてもおれに迷惑かけてる側だろ!!」

拳二「ふー……」

悠「ふー……じゃねぇ!」

雲水「がはははっ。そんでも道玄は小僧のことを可愛がってるんだ。なんった、ほら、小僧がなんかたまにいってる……つんどん?じゃねぇなデンデラみてーな」

ともき「……ツンデレですか?」

雲水「おぉ、それだツンデレだツンデレ!」

悠「こんな人間か龍の化身か分かったもんじゃない強面のおっさんのツンデレ何ぞ嬉しいないわ!」

道玄「なら、神なら嬉しいのか」

悠「あの人はツンデレじゃなくて神姫っていうカテゴリーだから」

ともき「なんじゃそりゃ…」

悠「さて小鳥遊クイズです。世の中には「さむくなる」ほど「あつくなる」物があるらしい一体なんだろう?」

道玄「殺気」

雲水「殺気」

拳二「わからん」

ともき「氷……って、殺気?」

道玄「冷たくなれば殺気は熱くなろう」

雲水「抜き身の刀みてーにな」

悠「寒くなったらって言ってるでしょ……答えは氷です…」
83/100ページ
スキ