ー談話ーラスタ・ラブへようこそ~【Ⅰ】3

ー焼肉屋鉄ー

金剛「残りの注文お待ち。よいしょっと」

悠「なに平然と座ってる」

金剛「休憩だ休憩。」

悠「休憩とかいって良いのかよ。肉知らずの焼肉屋の倅よ」

金剛「あのなぁ、焼肉屋だからって牛についてなんでも知ってるわけ無いだろ。」

悠「だけど和牛と国産牛の違いぐらいは…」

ともき「っか、ホルスタインって乳牛じゃないのか?」

悠「乳牛でもオスは乳をださないからな。」

梓「あぁ、なるほど。」

悠「だからオスが生まれたら市場で肉牛育成業者に買われてある程度育ったら国産牛になって店に並ぶのさ」

澪「オスは食われる運命か」

悠「もちろん乳牛のメスも肉にされる。たまに国産牛表示で乳臭い肉に当たったことないか?」

美喜「あ!あるある。カレーとかに入ってても判るのよね…アレ。」

悠「だいたいアレは廃牛だ。」

紅「はいぎゅう?」

悠「廃牛ってのはぁ…出産して搾乳を始めたけどトラブルが起きて肉に回された牛とか年取ってもう搾乳をやめさせた牛とかな。」

戌塚「ふーん…なんか騙されてる気がするぞと」

拳二「肉にしようと育てて無いのに結局肉になるってのはぁ」

悠「嘘は言ってないがな。リタイアしても国産だからな。それに廃牛はペットのエサ用に使われることが多いんだけど質のいいやつは食肉にされるんだ。」

金剛「ペットのエサと同レベルの肉かよ。」

悠「けど、乳牛の廃牛だからって必ずしも不味いという事は無い。廃牛は胃の筋肉を使う牧草などの粗飼料を大量に食べてるから胃が発達しててその近辺のモツが美味いっていわれてるし」

美喜「ふぅん。じゃあ、悠の蘊蓄をきいた所でチヂミ一つ追加で。」

悠「話の流れ的に肉頼めよ!」

美喜「あのね、アンタラと一緒にしないでよ。お肉ばっかりじゃ胃がもたれちゃうでしょ。」

拳二「けど、肉ももう食いきりだな。追加は要るだろ。」

悠「あれ?小鳥遊さんが焼いていたカルビちゃんとハラミタンがいませんが?」

紅「焼き網上は無法地帯だからな」

戌塚「アニキ油断大敵だぞと」

千夜「……」

悠「テメェら…」

ともき「アッチは激戦区だな」

梓「そーっすね。」

金剛「ういっ、チヂミできやした。こちらのタレにお好みでネギとゴマを足してくださいっと」

美喜「あー…このチヂミ具の野菜がタップリで美味しい」

澪「生地もフワフワですね。」

ともき「タレも和風なのがいいな。あっさりしてて口直しになる。」

梓「あ、石焼きビビンバ追加で。」

悠「和牛盛りも追加じゃー!」

金剛「いいけど…まだ食うのか。」

悠「ったり前だ!話してる間に食われたんだぞ!」

拳二「ついでにビール。ピッチャー二つな。」

悠「あとユッケ大盛りで。」

金剛「へーい。」

紅「あ、悠。炎銃が暇だから来るそうだぞ。ツイッターで呟いてる」

悠「彼奴がツイッターしてんのに驚きだ。」

紅「あ、ツイッターしてんのは禅な」
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