ー談話ーラスタ・ラヴへようこそ【Ⅲ】

ーラスタ・ラヴ(5/19/夜)ー

悠「おかしい」

ともき「なにが?」

悠「最近、後楽が金をせびりに来ない」

ともき「それは……おかしいな」

窈「……」

悠「で、てくら渡した?」

窈「な、なんで?」

悠「なんとなくお前が怪しいと思ったからだ」

窈「理由は?」

悠「勘だ」

窈「そんな無茶苦茶な……」

ともき「勘は外れてたと?」

窈「いや、その五万ほど」

悠「警察に電話されるの、おれに電話刺されるのどっちがいい?」

窈「後者が無茶苦茶怖い!!」

ともき「電話刺すって……」

紅「でも、スマホとかって思いっきり投げて頭とかにぶつけられたら悶絶するぞきっと」

ともき「いや、携帯は武器じゃないから」

氷室「古来より人間は石を刃物にしてきましたし、ありとあらゆる凶器になりうるということでしょうか」

ともき「そんな大々的な話しでもないと思います…。」

悠「で?どっちがいい?」

窈「ちょっと落ちつこうよ、訳を話すから」

悠「だが断る。」

ともき「聞けよ」

窈「いや、ほら、悠君からお金をあまりに無心してるみたいだから、俺が少し渡しといたら大人しくしてるかなって思ってさ」

悠「魔神拳!」

ドゴッ!
窈「ぐほぁっ!?」

紅「いま、チョップだったよな。魔神「拳」っていったのに」

ともき「チョップだったな」

悠「勝手な真似してんじゃねーぞ!バーロー!」

窈「いや、そんな……俺はタダ……」

悠「いいから、後楽のボケに金を渡すな!確かに奴は泥棒で詐欺師でアルカホリック破戒僧のろくでなしのボケナスのクソニートだけどな!それに金を与えてもろくなことしねーんだから!」

紅「一息でどれだけの悪口を詰め込んだ?」

氷室「沢山ですね。」

窈「そこまで怒らなくても……」

悠「おれは金のやりとりは基本したくないんだよ。よっぽど切羽詰まってなかったらな」

ともき「喰い物はたかるくせに」

悠「ケースバイケース」

窈「わかったよ。これからは勝手しない」

悠「とうぜんだ。バーローが」

ともき「勝手にひとの家の庭を侵略していってる人間の言い草とは思えないな」

悠「それはそれ、これはこれだ」

ともき「違うだろ」

後楽「まぁまぁ、そういうときは酒を飲むといいぜ」

悠「おい、オッさん。このロリコンからもらった金はかえせよ。」

氷室「いきなり現れたことへの驚きなどは皆無ですね」

窈「……って、ロリコンじゃないよ!!」

ともき「間があった……」

後楽「あー、うん。そのうち返すよー」

悠「返す気ないだろ」

後楽「あるある、超あるぞー。」

悠「返す気が無いって気持ちが、だろ?」

後楽「かっかっか、兄ちゃんにはかなわねぇなぁ」

悠「あははは。背中を焼き鏝で焼いて、ハバネロ塗り込んでマグロ漁船に乗せてやろうかコラ」

氷室「現代のかちかち山ですね」

ともき「えー……」
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