ー談話ーラスタ・ラブへようこそ~【Ⅰ】2

ーラスタ・ラヴー

悠「うーん。夜は冷えるなぁ」

美喜「もう一杯いく?」

悠「いや…今日はこの辺にしとくわ。」

澪「帰るのか?」

悠「あぁ、なんかモツ鍋食いたくなってきたから……」

美喜「モツ鍋!」
澪「モツ鍋!」

悠「うぉ…なんだよ」

美喜「行きたい…けど、店が……」

澪「っか、悠。最近羽振りいいけど…どうしてだ」

悠「いや、この前から森下さんに行く店、行く店をメールしてやったら金一封貰えてさ……」

澪「悠…お前もう食べ歩きの本でも書いて売ればどうだ?俺買うぞ」

美喜「悔しいけど私も買うわきっと」

悠「おいおい、まぁいいや。またな」








ー中目黒駅近くー

悠「うぅ~寒。秋か…秋刀魚が美味い時期だな……焼いてスダチ絞って熱燗をキュッと…」

黒井「ホンマお前はオッサンみたいやな」

悠「ずわっ!く、黒井せんせぇ?!」

黒井「学生がこないな時間までナニをウロウロしよんや。しかも…なんや酒くさい。これはアカンなぁ」

悠「勘弁してくださいよぉ…。あ、そうだ今から一緒にモツ鍋食いにいきません?奢りますよ?」

黒井「生徒に奢られる訳にはいかんやろ。」

悠「五時過ぎたら、生徒も教師も無しっすよ。さ、いきましょう寒いですから。」




オヤジ「いらっしゃい。何にします?」

悠「モツ鍋に酢モツに牛レバー刺しに明太子卵焼きに牛スジ煮込みで」

オヤジ「あいよ。」

黒井「……」

悠「はっ…あ、すません。何か一人で頼んで、何か頼みたいのありました?」

黒井「いや、ええけど。通いなれとるやろ?」

悠「へへ…まぁまぁ。」

オヤジ「はい、レバ刺しね。」

悠「あ~きたきた。せんせ、これを一枚ずつ真ん中のにんにくのすり下ろしとあさつきを巻いて食べるんすよ」

黒井「センセは止めセンセは。うわ…このレバ刺しおいしい……」

悠「塩味で胡麻油のいーい香りが最高しょ。すいませーん!生二つ」

黒井「うぉい!」

オヤジ「へい、生おまち。」

悠「ささ、どうぞ。」

黒井「くぅ…な、ないしょやで」

悠「勿論ですよ。ななこさん。」

黒井「ぶっ!な、名前で呼ぶな!」

悠「へーい」

オヤジ「牛スジ煮込み、明太子卵焼きお待たせしやした」

黒井「わっ、この卵焼きものっそ明太子はいっとる」
悠「牛スジの煮込みもゴボウとこんにゃくに味がよく染みててバリウマっすよ。すいませーん!生おかわり。」

黒井「おま、早」

悠「美人と飲むとペースが早いんですよ。」

黒井「おだてても何もでんからな。」

オヤジ「モツ鍋おまたせしやした!」

悠「きたきた。」

黒井「あー…モツ鍋のスープすごーくうまーいわ!」

悠「ふかい醤油味にもつはプリプリスープでくったくたに煮たキャベツとニラも最高っしょ。すいませーん!生二つおかわり。」

黒井「せやけど…悠。生き生きしとるな。」

悠「いひひ、そりゃせん…黒井さんと飲んでますからね。楽しいんですよ。」

黒井「お前、タラシ言われんか?」

悠「全然。それより、よかったら今度、鮟鱇鍋いきません?あん肝の美味い店があるんすよ」

黒井「ええなぁ!」
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