ー談話ーラスタ・ラヴへようこそ【Ⅱ】~10

ーラスタ・ラヴ(4/7/夜)ー

悠「おれ、時間を跳躍できる異能手に入れたのかもしれない」

亮「……」

ともき「言おう最後までは聞いてやるから話してみろ。」

悠「あぁ…」

ともき「あ、ちょっとその灰皿とってくれ。」

澪「ほい」

悠「ちらっと時計を見たら七時だったんだけど、じやあ少しだけってゲームして何気なく時計を見たら十二時になっていた!!これはまぎれもなく時間跳躍!」

ともき「ただゲームし過ぎて時間が経っただけだろ!」

ガゴンッ!
悠「……いたぁーい」

亮「ガラスの灰皿でしばかれてそんな軽い調子なのが異能だよ」

ともき「異能って言うか異常だな。けっこう本気でぶん殴ってるんだけど」

悠「あのな、灰皿って鈍器だからな?ひとを叩いちゃメーなんだぞ?」

ともき「お前しか叩かないから」

悠「おれLoveってことか」

ともき「チッ」

亮「すげーポジティブ」

悠「前向きって大事だべ?それこそが仙道だ。」

碧「それは違う」

悠「鑿と同類よぉぉぉ!」

碧「うっさいぞ、ゴキブリ」

悠「あんなにカサカサで黒光りしてないやい!」

亮「……」

悠「何見てんだゴラァ!」

亮「なんでお前は俺がちょっと黙って見てたらすぐに怒鳴るんだ」

悠「愛かな」

亮「会話してくれないか?」

悠「なんだよ。そんなにおれとお話ししたいのか。よしよしなんでもお話ししてあげるぞー」

亮「……」

悠「だから何見てんだゴラァ!!」

ともき「うっさい」

ガゴッ!
悠「こ、後頭部はあかんてともきさん……」

ともき「弱点を突かないと効果ないだろ?」

悠「なるほど、戦闘の基本だな。戦士よ」

ともき「もういっぱつ殴っとくか?」

悠「やってみろ、亮がタダじゃおかないぞ!!」

亮「えっ?俺?」

悠「わたしのことを守って!」

亮「……ごめんなさい」

悠「あー?全身でおれの盾になれやゴラァ!」

亮「そういうこと言うやつの盾なってたまるか!!」

悠「だから、最初は萌え萌えきゅんきゅんなお願いの仕方しただろ」

亮「イラっとしただけなんだけど」

悠「おいおい、あんなに可愛くお願いしたのに」

亮「皆はどう思った?」

ともき「殴りたかった」

澪「萌え萌えっていうか萎え萎えだった」

碧「殺意が沸いた」

悠「照れ屋だなぁ皆」

亮「すっげーポジティブ過ぎるだろ」

悠「打撃ニモマケズ脚撃ニモマケズ硝子ノ灰皿ニモ鉄管ニモ短刀ニモ金属打棒ニモマケヌ丈夫ナカラダヲモチ欲ハナク決シテ瞋ラズイツモシズカニワラッテヰルサウイフモノニワタシハナリタイ」

亮「何だっけコレ?」

ともき「宮澤賢治。正しくは雨にも負けず
風にも負けず雪にも夏の暑さにも負けぬ丈夫なからだをもち慾はなく決して怒らずいつも静かに笑っている……」

澪「だけど悠の場合はこれで合ってるのかもな。」

碧「文豪に怒られるぞ」
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