ー談話ーラスタ・ラブへようこそ~【Ⅰ】2

ーラスタ・ラヴー

悠「本格的に冷える前にガッツリと和食食いたいな。」

ともき「日本酒飲んでるからいってるだろそれ。」

悠「きひひ。バレたか。」

美喜「ねぇ、疑問に思ってたんだけど、どうやったら、いろいろおいしいお店見つけられるの?」

悠「……えとな…」

水鼠「俺はな仕事するときと寝てる時と遊んでる時以外はほぼ四六時中食い物の事を考えていきてんのね。確かに本やゲームに命懸けてる所もあるよ。話しがそれたけど、場合によっては仕事中も食い物の事をかんがえてんのね。俺は生きて二十年そこらだがこんだけ食い物に人生を捧げてきたんだから食い物の方だって俺に少しは何かを返してくれたっていいと思うんだ。」

ガスッ!グシャ!ぴちゅん!

ともき「今、なにか居なかったか?」

悠「気のせいだろ。」

澪「拳に血がついてるけど?」

悠「気のせいだろ。」

美喜「店汚すなってるでしょ!」

悠「気のせっ……わかった。悪かったからアイスピックを向けないでくれ。お詫びに寿司屋にいかないか?」

美喜「おごり?」

悠「それは無理。」










ー四ッ谷駅近くー

大将「いらっしゃいませ。」

悠「最初は軽めに肴通して、寿司はあとから頼むから。」

大将「はい。じゃ稚鮎の塩焼きとたこの煮こごりです。鮎の方は下に蓼の葉が敷いてありますんでそれと一緒にやっつけてください」

美喜「たこ柔らかい…!」

澪「なんだこの食感!」

ともき「うまっ…歯でさくっと切れるほど柔らかい。」

悠「そーだろ!そーだろ!」

大将「サザエのつぼ焼きかつおの生姜醤油白玉とじゅん菜の酢の物です」

美喜「やーん。これおいしー。」

悠「ここは寿司も美味いけど、肴も美味いんだよ。酒がくいっくい進むだろ。」

大将「握りにいきますか。アカイカを塩でどうぞ。」

ともき「塩で食べるのは初めてだ…甘い!」

大将「きすの昆布〆です」

澪「きすの淡白な身に昆布の旨味がしみてる…白身魚最高!」

大将「中とろです。」

「「「うはっ……」」」

澪「うそ…前言撤回トロも最高…」

美喜「とろけたね…口の中に入れた途端とろけたね…」

大将「こはだです」

ともき「んー酢〆の加減がいい上にシャリがまた口の中でほろっと崩れて…うまい。」

大将「シャコです。オスは醤油でメスはたれでどうぞ」

悠「これがまた…乙!」

大将「車えびです」

美喜「えー火が通ってるのにこんなに甘いの!全然パサパサしてないし。」

悠「身がしっとりしてるだろ~」

大将「蒸しアワビです。」

澪「う~~これぞ江戸前…いい仕事だねえ…」

大将「ウニも塩でどうぞ」

ともき「あ~ヤベ…とろけてる…あまいのが口の中でとろけてるよ」

大将「芽ネギとつみれの吸い物です。」

ともき「はぁ…おなかいっぱい」
澪「ふぅ…おなかいっぱい」
美喜「あぁ…おなかいっぱい」

悠「待て!絶対あなごも食べろ!!」

*悠は寿司屋でも奉行です

大将「焼き穴子に塩、焼き穴子にたれ、これに玉子で終わりになります。」

美喜「塩……ん!さっぱりしてる。」

澪「タレは…ふぅわっ……絶品だ!」

ともき「あったかくて香ばしくてごはんと一緒にふわっとほどける!」

大将「合計で三万九千円になります」

悠「ぐはっ……飲んだしつまんだから高くついたな。(やっぱり、次からは森下と来よう。そしたら奢りだし。)」
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