ー談話ーラスタ・ラヴへようこそ【Ⅱ】~10

ーラスタ・ラヴ(3/2/夜)ー

悠「アフリカライオンが148万……サバンナキャット175万……目玉飛び出る値段だな」

ともき「ついにライオンとか飼いだすのか?」

悠「まさか、ちょっと調べてみただけだ」

優日「イボイボ蛞蝓7000円だってさ。」

悠「優日、その帽子八つ裂きにしてやろうか?」

優日「アシヒダ蛞蝓2980円」

悠「ごめんなさいやめてください。蕁麻疹でます。吐きます。泣きます」

ともき「蛞蝓って売ってるんだな」

優日「なら、ワニとかどう?ブラジルカイマン19万8千円」

悠「あら、お安い」

ともき「ライオンの148万聞いたあとだから値段の感覚がマヒってるな」

優日「そして蛞蝓のことは頭から消えてる」

悠「まぁ、買うわけ無いけどな。そんなお金ないし」

ともき「しかし、なんでまたペットなんか欲しがったんだ?」

悠「違うとは思いたいがおれを食い殺せるレベルの手足が欲しかったんじゃないかと……」

ともき「お前いったい何の恨み買ったんだ…」

悠「恨まれる覚えは無いんだけどな」

優日「まぁ、ない方がおかしいけどね」

悠「あー?」

後楽「でも気をつけた方がいいぜ兄ちゃん」

悠「なんだと?っか、なんだお前はどっから沸いた」

後楽「まぁ、細かいことはいいじゃないか。それより嬢ちゃんは本気だぜ」

悠「本気って?」

後楽「チュパカブラってどうやったら捕まるかって検討してた」

悠「ユーマ狙いと来たか」

ともき「捕獲できた時点で表彰もんだよ」

優日「でも、ユーマってそこにいるじゃん」

後楽「おじさんは狸だよ?」

悠「疫病神だろ」

崇「ペットなら」

悠「うわっビックリした」

崇「昔、薫が面白いものを飼っていたのを思い出した」

悠「氷室さんが?」

崇「あぁ、蜘蛛だ。なんて言ったかなローズ……」

氷室「ローズヘアタランチュラ」

崇「それだ」

氷室「懐かしいですね。私が小学生の頃です」

悠「ガキの頃にタランチュラ飼うって……」

ともき「毒とかないんですか?」

氷室「ありましたよ。毒性は低かったですけど」

ともき「あったんだ……。」

氷室「しかし、無残な最期でした……」

優日「何があったんです?」

氷室「黙って飼っていたんですけど。ある日、不幸な偶然が重なってガラスケースから脱走し、部屋の外に出てしまっていたんです。そして大きな蜘蛛が居ると母が大騒ぎして……殺虫剤で……」

悠「そりゃ、家の中に毛の深い手のひらサイズの蜘蛛がいたら大騒ぎになるわな」

氷室「その後家族会議ですよ。まぁ、会議というか私を延々と叱るという内容でしたが」

崇「俺はその話を聞いて爆笑したけどな」

氷室「あれ以来ペットは飼っていませんね。」

ともき「虫が好きなんですか?」

氷室「いえ、たまたま目についたのがタランチュラだっただけです」

ともき「たまたまて……」

悠「そういえばオフクロもヨロイモグラゴキブリを飼おうとして親父と大喧嘩したらしい。」

ともき「ヨロイなに?」

悠「ヨロイモグラゴキブリ。ぷっくらしたゴキブリとでも思ってくれれば良い」

優日「その結末は?」

悠「親父がやめてくれと頭を下げまくってやめたらしい。あのおっさん、ええ年の癖に虫が苦手なのが笑えるよな」

後楽「兄ちゃんも蛞蝓ダメだろ」

悠「うるせー、殺すぞ」

後楽「わー、暴君」
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