ー談話ーラスタ・ラヴへようこそ【Ⅱ】~10

ーラスタ・ラヴ(2/8/夜)ー

悠「いっ……てぇ……」

碧「なんだ、また誰かを怒らせて殴られたのか」

悠「違うわ!」

ともき「ここに来るとき出入り口でずっこけてドアに頭から突っ込んだんだよ」

澪「おい、大丈夫だろうな」

悠「平気だよ。こぶも出来てない」

澪「違う」

悠「あー?足か、足も平気だ挫いてない」

澪「そうでもねーよ!店のドアが壊れてないだろうなって話しだよ!」

悠「ぶっ壊して来てやろうかこの野郎!!」

ともき「落ち着けよ。当然の心配だろ」

悠「あれれれ?僕はー?僕の心配はないんですかぁーー?」

ともき「そんなウザいテンションのヤツを心配するわけ無いだろ」

悠「……」

ともき「……」

悠「あのね、あのね、悠くんね、あのね、おでこ痛い痛いなのっ」

ともき「先がとがったハンマーとかないかな?」

澪「ピックハンマーなら」

悠「やめろよ。出すなよ。なんで採掘用のピックハンマーがあるんだよ。しかも、それでおれをどうする気だ」

ともき「ブッ叩こうかなって」

悠「やーん、ともきのSAN値がゼロ!」

ともき「あんしんしろ至って冷静だ」

悠「そう考えるとSAN値ゼロで狂ってるよりも冷静で殺意がある方が怖いよな」

崇「一番怖いのはなんなのか教えてやろうか?」

悠「あー?」

崇「そういう普通な相手が殺意を沸くほど怒らせるお前だよ」

悠「喧嘩売られてるのかな?」

崇「お前がまわりにな」

ともき「確かに」

澪「間違いないな」

碧「はぁ……」

悠「こんなアウェーな空気になったって泣かないんだからなッ!」

ともき「泣いたら泣いたでうっとうしそうだ」

悠「うー……わんわんにゃー!」

ともき「チッ」

澪「チッ」

碧「チッ」

悠「おや、舌打ち雀が鳴いている~チッチッチッチッチッチッ~」

崇「アレを見てどう思う?」

優日「第三者として離れてみている分にはおもしろいな~って」

悠「おれは金木犀か!」

ともき「なんで金木犀?」

悠「自宅にあるより、二軒、三軒隣で咲いてくれた方がいい香りがちょうど良い距離の花」

ともき「長いし分かりにくい例えなんだよ!」

悠「鈴猫とかならきっと大納得してくれると思うんだけどな……っで、なんで崇と優日がいっしょしてるんだ?」

優日「車で拾ってくれたのさー」

崇「まだ雪が降ってたからな。ラスタに行くなら乗せてやると誘ったんだ」

悠「へー、お優しいことですなぁ」

崇「人として当然のことをしただけだが?」

悠「むきーーっ!」

ともき「人としてありとあらゆる部分で負けてるな」

優日「そういう部分が面白いんだけどね」

碧「面白い……か?」
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