ー談話ーラスタ・ラブへようこそ~【Ⅰ】

ーラスタ・ラブー

ともき「あれ、誰もいないのか。おーい。悠ー?」

悠「お!来たか。」

ともき「急に呼び出してなんだ?」

悠「いやいや。今日はともきとサシで飲もうと思ってな。」

ともき「は?」

悠「まぁ、いいから座れよ。悪いようにはしないからさ。いっひっひっ」

ともき「そのいかにもナニか下心ありますよ的なのやめれ。」

悠「本当に大丈夫。変なことしないから。ちょっとお茶のんだら帰るからさ…ね?」

ともき「必死に異性の部屋に入ろうとするダメ男か…」

悠「まぁ冗談はこの辺にして…まずは一杯やろうオールド・パルだ。」

オールド・パル
24度中口ステア
ライ・ウィスキー20ml
ドライ・ベルモット20ml
カンパリ20ml

材料をミキシンググラスでステアして、カクテルグラスにそそぐ。

ともき「ダークスカーレッドカラーか。」

悠「さ、乾杯しよう。」

ともき「ああ。乾杯。」

悠「乾杯。二周年達成おめでとう。」

ともき「それか、ありがとう。」

悠「ともきとの付き合いもホントに長くなったな。」

ともき「そうだな。いろいろやったし、行ったな。」

悠「春も始まってきたし。次は花見にでもいかないか?」

ともき「いいな。場所は?」

悠「京都」

ともき「ぶふっ!…は、花見に京都下りって」

悠「京都の桜はいいぜ。」
ともき「いや、いいかも知れないけど遠いだろ。」

悠「じゃあ近場でなら…うちの庭。小さいけどちゃんと桜の木あるぞ。」

ともき「はは、また極端に近いな。やるとしたらメンツは?」

悠「俺、ともき、崇、氷室さんの四人。女なし。部下なしでな。」

ともき「それも楽しそうだな。…このカクテルいいな。ほろ苦さの中にやや甘味が漂って、口当たりがいい。ちょっと度数が高いけど」

悠「にひひ。度数なんかすぐになれるさ。」

ともき「そんなもんか。ところでいつもの蘊蓄の一つでも聞かせてくれないのか?」

悠「オールド・パルってのは『古い仲間』または『懐かしい友人』っていう意味の古くから知られてるカクテルだ。」

ともき「はは、いつもどおり洒落てるな。」

悠「じゃ、改めて二人の友情に…」

ともき「乾杯。」

悠「あ、ちなみに今回はこんなのも用意してみた。」

ともき「これは…トンカツにフライか?」

悠「まぁ軽いつまみと思ってくれ。」

ともき「おう。じゃいただくよ。トンカツから…アム……ん?」

悠「にゃはは。美味いか?」

ともき「美味いけどこれ…大根か?」

悠「おう。全部大根だ。」

フライ?
材料
大根、卵、パン粉、薄力粉、コショウ、塩

大根の皮を剥いて、色んな形に切る。
全体にしっかり塩、コショウし、薄力粉をまぶす。

しばし溶き卵につけ、パン粉をていねいにつけ170~180度の油できつね色にカラリと揚げる。

油をよくきり盛り付けてできあがり。

ちなみに、ニンジンでも甘味があって美味い。

ともき「これ、酒のつまみでもいけるけど、普通にオカズになるな。」

悠「たくさん作ってもついつい食うから大丈夫だし。冷めてもうまい。カツ丼にしてもいけたりするぜ」

ともき「さすが飲んべえだな。」

悠「ありがとよ。もう一杯どうだ?」

ともき「うーん…」

悠「今日くらいは飲もうぜ。」

ともき「…そうだな。なにか頼む」

悠「そうこないとな。」
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