ー談話ーラスタ・ラヴへようこそ【Ⅱ】~9

ーラスタ・ラヴ(1/3/夜)ー

夢「ねぇ」

悠「……誰?」

夢「怒るわよっ!」

悠「冗談だ。どうした、また占い詐欺してついに痛い目合ったか?」

ともき「おまえ、それは酷いだろ」

夢「私の占いは本物!ってゆーか、そんなヘマ踏まないしっ!」

ともき「ヘマしなきゃいいってわけでもないんだけどな」

夢「それより悠さ、ちょっと左手、見せて」

悠「左手って酷い状態で見れたもんじゃないぞ。」

ともき「そういえばまだ包帯巻いてるんだな」

悠「火傷は治りにくいうえ、寅に抉られ穴開けられしたからな」

夢「そんな全部は見せなくていいから貸して!」

ギュッ!
悠「い゛ででで?!そんな引っ張るな左手も痛いけど腕も骨がヒビいってるんだぞ!」

夢「……」

ともき「すごい集中して聞いてないな」

悠「おいおい……イタズラしちゃうぞ」

ともき「11……」

悠「ストップ警察!」

夢「なに……これ……」

悠「だから、酷い傷だって……」

夢「そうじゃなくて手相がおかしいの!」

悠「手相?」

ともき「おかしい手相なんてあるのか?」

夢「うん。こんなのは見たことない」

悠「手相なんて興味ないんだけど……」

ともき「どんな感じなんだ?」

夢「異常に運命線とか寵愛線とか俗にいう結婚線とかが深く長く枝分かれてる」

悠「ほぅ」

ともき「急に感心持ちやがったな」

悠「なに、つまりおれは今超モテ期的な?」

夢「そんな単純なのじゃないけど今後もしかしたらもの凄く長いスパンで出会いには困らない。そんな手相……けど」

ともき「けど?」

夢「他の手相が傷や火傷で全く見えなくなってる……健康とか勝負運とか生命線とか」

ともき「……一寸先は闇?」

夢「まさにその通り。」

悠「上げて落としたな」

夢「そのくらい悠は今後のことがねじ曲がってるってこと」

悠「ただの偶然だろ。寅と久秀にさえやられなきゃ手相だって無くなってないわけだし」

ともき「逆に言えばやられたから分からなくなったんだろ」

悠「……いやいや、おれは運命なんて信じないし」

夢「とりあえず明日デートしてもっと詳しいこと調べよーね。」

悠「お子ちゃまは補導されないうちに帰れ」

夢「なによっ!もー、毎晩メール送って電話してやる!」

悠「それはストーカーだろ……」

揺光【ふむ、あの小娘】

ともき「わっ……揺光さん、居たんですか」

揺光【うむ、今宵は悠と楽しむのでな】

悠「だからそんな約束してねーから」

揺光【まぁ、それはおいといてあの小娘は中々の呪才があるようじゃな】

ともき「霊能力的なのですか?」

揺光【雑に言えばそうじゃがあの小娘は未来予知、いわゆる占いなどに通ずる呪才がある。さっきのことも間違ってはおらん】

悠「やめろよ。お前が言うと本気で怖くなる」

揺光【コンコン♪】

ともき「まぁ、死なないようにな」

悠「いや、新年早々怖すぎるって……」
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