ー談話ーラスタ・ラヴへようこそ【Ⅱ】~9

ー三日月(11/28/夜)ー

悠「ふぃー、寒い寒い」

凛「本当に冷え出したもんね。はい、どうぞ」

悠「いやー、どもども。はぁー、あったまるわぁ」

恵瑠「センパイ、このところご無沙汰でしたね」

悠「寒かったからなおれの行動限界時間が早いんだよ」

凛「それなのに来てくれるなんて、嬉しいわ」

悠「キリンさんの顔を見るためなら例え火の中、豪火の中」

恵瑠「火ばっかりですね」

悠「寒いのはちょっと……な」

恵瑠「ってゆーか、私は?」

悠「あー?」

恵瑠「私にも会いたいですよね」

悠「いや、お前は別に学校で会えるし」

恵瑠「会えないし、学校来ないじゃないですか!」

凛「学校といえば大変だったわね」

悠「へ?」

恵瑠「立てこもりですよ」

悠「どゆこと?」

恵瑠「えぇ……ウチの学校の私のクラスに銀行強盗が立てこもったんですよ」

悠「マジすか?!」

恵瑠「うわー、全然知らない系だし」

悠「っか、無事だったのか?」

恵瑠「私はレコーディングだったんで全然大丈夫でした」

悠「違うよ。銀行強盗の犯人だよ」

恵瑠「はい?」

悠「カエルのクラスってことはがりゅーがいるだろ。銀行強盗バラバラになってないか?」

恵瑠「どういう心配ですか…」

凛「ニュースで見たけど、なんだか自首したみたいよ。ただ、お金は逃亡途中で無くしちゃったそうだけど」

悠「間抜けだなぁ」

拳二「おうす。」

凛「でも、犯人も可哀想よね。借金で首が回らなくて手荒な取り立てされてたそうよ」

拳二「……」

悠「あー?なに突っ立ってる」

拳二「い、いや、別に。酒ひとつ」

凛「はーい。」

拳二「ふー、冷えるなぁ」

悠「なに普通に相席してんだテメェ」

拳二「いいじゃねーか、なに頼んだ?」

悠「湯豆腐in水餃子」

拳二「おっ、いいな」

悠「おい、なにシェアする流れになってる」

拳二「ケチケチすんなよ」

凛「仲がいいわよね。二人とも」

拳二「かっかっか。」

悠「勘弁してくださいよ」

拳二「なんでだよ」

悠「ヤクザと知り合いだなんてご近所に知られたくないし」

拳二「お前の知り合いはヤクザと不良ばっかりだろ!」

悠「失礼な!七割弱だよ!」

恵瑠「半分超えてるじゃないですか……」

悠「今のは言葉のあやだ」

拳二「現実だけどな」

悠「うるせーよ!」

拳二「かっかっか」

凛「はーい、お鍋おきますねー」

悠「おー、来た来た」

拳二「さて、食う……」
りりりっ!

悠「電話なってんぞ」

拳二「……はい、もしもし?あぁん?冷蔵庫の中のもん食ってろや……っ、わーたっよ。帰るよ!帰りゃあいいんだろ!!」

悠「あー?」

拳二「くっそ、ちょっと女将。なんか持ち帰れるもん繕ってくれ」

凛「あ、はいはい。少し待ってくださいね」

拳二「はぁ……」
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