ー談話ーラスタ・ラヴへようこそ【Ⅱ】~8

ーラスタ・ラヴ(9/5/夜)ー

崇「随分と肌寒いな」

氷室「ここのところは天候が優れませんでしたしね」

悠「どうでもいいけど、お前の忠犬がものすごいスピードで出てったけどいいのか?」

崇「……」

ダダダダッ!
本郷「ふっ!」

氷室「ジャケット各種届きましたね」

悠「早っ……」

崇「これでいい」

本郷「ふっ」

氷室「便利ですね」

悠「っか、甘やかしすぎだろ」

氷室「悠さん、もの凄く睨まれてますよ」

本郷「……」

悠「サングラス越しなのに睨まれてるのがわかるのが嫌だ」

崇「確かに少し本郷は働きすぎだが……まぁ、悪い意味で働いてないからいいだろ」

悠「悪い意味で働くってなんだ」

崇「ちょろちょろして空回りする奴のことだ。ああいうのは邪魔すぎる」

氷室「たまにいますね。ヤル気が空回りしてる方って」

悠「おれなら蹴る」

崇「ふふっ」

悠「あんだよ」

崇「いや、お前は働かされる側だろう?」

悠「おれは空回りするようなへまはしない」

氷室「……働かされる側というのに反論はなしですか?」

悠「おおぅ?!」

崇「身にしみてるらしいな」

悠「やかましゃーわ!」

本郷「ふっ」

悠「そっちも本気で鼻で笑ってんじゃねーぞ!病的ナルシスト」

本郷「ふっ!」

悠「めちゃくちゃポーズ決められた……」

崇「本郷にナルシストは褒め言葉だ」

悠「間違ってるぞお前の忠犬色々と」

崇「見ていて飽きない。」

氷室「確かに飽きは思想にないですね」

悠「むしろおれは本郷が崇に切れない理由が分からない。この前、数時間立ちんぼさせてただろ」

崇「覚えてないがそうだったかな」

悠「普通キレるぞ」

崇「アイツは鏡さえあれば何時間でも待ってられるぞ。自分を見ているだけでいいらしいからな」

悠「ナルシストって言うレベルじゃなかった」

氷室「ランドとかの数時間待ちアトラクションも苦にならないでしょうね、きっと」

悠「それより全面鏡張りの場所にでも居させたらいいんじゃないか?」

崇「お前らは酷いな」

悠「お前にはいわれたくない」

崇「俺だって嫌ならやらせはしない。本郷、嫌か?」

本郷「フッ!」

氷室「嫌では無いようですね」

悠「……まぁ、嫌だったらついてはいけんだろうしな」

崇「こういう男がひとり居ると便利なんだ。お前とは別の意味でな」

悠「ひとを便利なもの扱いするな!」

崇「物扱いなんてしていない。役立つ便利なトラブルシューターだ」

悠「……」

氷室「表現しがたい顔していますね」

悠「いや、崇に褒められると裏がある気がして…」

崇「本郷のナルシストより、お前の天邪鬼なほうが重傷だ」

悠「あー?」
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