ー談話ーラスタ・ラヴへようこそ【Ⅱ】~8

ーラスタ・ラヴ(8/27/夜)ー

後楽「八月も終盤だねぇ。思い残すことなく遊んどかないとダメだぜ」

ともき「普通は宿題しろとか生活リズムを整えとけっていうんじゃないですか?」

後楽「おじさん、そういうのちょっと分かんないから」

ともき「分かんないとか言い出したぞこの人」

悠「おれもソイツのことは分からないし分かりたくない」

後楽「そんなこといっておじさんが居ないとさびしい癖に」

悠「……」

ともき「落ち着け、真顔でスツールを振りかぶるな」

澪「本気で暴れようとするなよ」

悠「今のは本気でキレるしかないだろっ!!」

後楽「にいちゃん怒りっぽいと女にモテないぞ」

悠「黙れっ!!」

後楽「分かったわかった。黙ってお酒呑んでるよ。日本酒いっぱいくださいな」

碧「……金は?」

後楽「大丈夫兄ちゃんが持ってる」

ともき「そう来るんだな」

悠「おれも多少はおふざけが過ぎる人間だがコイツ以上でないのは確かだ」

紅「悠も相当だと思うけどな」

悠「待てやコラ。あれと同類にされるとさすがにおれも引けないぞ!」

紅「同類とはいってないだろ」

悠「ふーっ!ふーっ!」

ともき「よっぽど嫌なんだな」

後楽「はははっ」

紅「当の本人は大爆笑してるしな」

悠「ヤツの笑顔が憎い」

ともき「落ち着けなんかいってることが危ないぞ」

後楽「酒が切れてんじゃねーか?」

悠「お前と一緒にすんな!!」

後楽「おじさんは常にほろ酔いだから大丈夫だ」

ともき「常に飲酒してる時点で大問題だろ」

後楽「ひゃひゃひゃ」

悠「完全に舐めてるなコイツ」

紅「むしろ巨大な何かとたたかってるんじゃね?」

悠「コイツが戦ってるのは現実とだろ」

後楽「おじさん、辛いものは見ないようにしてるから現実は見ないんだよ」

ともき「戦うどころか抗ってすらいない。完全に逃避してる」

後楽「借金も踏み倒してるしな!わははは」

悠「わらいごっちゃねーよ!!おれの借金は絶対に払わすからなッ!!」

後楽「ぐぅぅ…」

悠「狸寝入ってんじゃねーぞゴラァァ!!」

紅「何か逆に感心するよな」

ともき「こういう大人にはなっちゃならないって意味でな……」

後楽「おいおい、ちょっと舐め過ぎじゃねーか?」

悠「お前なんぞ舐めるにも値しねーよ」

後楽「これでもおじさんは恋愛は豊富の経験値Maxだぜ?そういう色恋沙汰の相談なら全然のってやれるってんだ」

紅「本当かよ」

後楽「伊達にヒモニートじゃないしな」

ともき「おおっと既にダメな空気があふれ出てるぞコレ」

後楽「まぁ聞きなって、それでもひと通りは経験済みだぜ。恋愛もしたし結婚もしたし」

紅「おっ、悪くないじゃん」

後楽「そして離婚もされた」

ともき「……」
サッ…

紅「……」
サッ…

悠「……」
サッ…

後楽「ふふっ…帰ってきたらよ、誰も家に居なくて、離婚届が一枚…」

ともき「悠、どうにかしてくれ」

悠「無理重いキツイ」

紅「笑えないなぁ……」
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